肌の菌叢を強くする方法
お肌にも腸内と同じように共生している菌がいます。
皮膚常在菌は肌の状態に大きな影響を与えます。
具体的には、表皮ブドウ球菌、アクネ菌、マラセチア菌、黄色ブドウ球菌など。
それらの菌はおよそ１兆個生息していると言われ、
私たちの肌の上にある皮脂や汗をエサに生息しています。
これらの常在菌のおかげで、外部からの菌の侵入を防ぎ、
肌を安定した状態に保ちます。
しかし、このバランスが崩れると、肌トラブルが起こります。
これも腸と同じですね。
代表的なのがニキビ。
アクネ菌が異常増殖した結果できるわけです。
ただ、この常在菌の菌叢は人それぞれ違います。
みんな同じってわけではないですし、ずっと同じというわけでもないです。
例えば、ニキビができやすい人、できにくい人がいます。
当然ですが、これも菌叢が大きく関係しています。
極論を言えば、老化しやすい肌、しにくい肌にも関わってきています。
つまり、腸内環境を整えるように、肌の環境、皮膚常在菌を
整えることができれば、肌を強くキレイにできるというわけです。
①肌の菌叢と腸の菌叢はリンクしている
腸がキレイな人は肌もキレイであるというのは、
経験的に理解できると思います。
1つは消化器系は内側の皮膚であり、肌と一繋になっています。
ですので、腸内が荒れれば、肌も荒れるわけです。
また、悪玉菌が増えると、毒性の高い成分を作り、
それを体内に取り込んでしまいます。
その結果、皮膚が排泄器官の役目を果たしますので、
肌の状態が悪くなるわけです。
さらに、免疫にも影響しますので、
免疫力が低下すれば菌の暴走を止めることが
できなかったり、他の菌の侵入を許してしまい、
菌叢のバランスが著しく損なわれることがあります。
つまり、腸内細菌の善玉菌が優位な状況を作り出せば、
肌の善玉菌にとっても優位な環境が自然に出来上がります。
逆に悪玉菌が優位な環境であれば、
お肌の悪玉菌にとって優位な環境になってしまいます。
腸内環境をよくする方法は、
乳酸菌を摂取する（生死は問わない）、
善玉菌のエサになるオリゴ糖をとる（推奨は1日10ｇ以上）、
腸の掃除をしてくれる食物繊維をとる（1日22ｇ以上かつ水溶性と不溶性をバランスよく）
発酵食品を積極的にとる（味噌、納豆、漬物などなど）
肉を取り過ぎない（タンパク源は魚、ダイズ、卵などから）
良質の油をとる（オリーブオイルとか）
②オリゴ糖パック
オリゴ糖はニ糖類の1つで、
ヒトの消化酵素では分解できない糖です。
人が利用できない代わりに、腸内の善玉菌が利用し、
善玉菌の増殖に貢献します。
実は、オリゴ糖は肌の善玉菌にも良い影響を与えます。
美肌菌といわれる表皮ブドウ球菌がオリゴ糖下で
優位に増殖することがわかっており、
この菌が多く、強ければ肌は安泰なわけです。
オリゴ糖に水を少量混ぜて
（原液だと伸びが悪いので、少し水を加えて伸びをよくします）
顔全体に塗って、蒸しタオルを置きます。
5分後、ぬるま湯で軽く洗い流せば完了。
オリゴ糖はイソマルオリゴ糖が一番安価ですが、
キシロオリゴ糖やガラクトオリゴ糖の方が望ましいかな。
水あめが含まれているものもあるので、
純度100％のものを使いましょう。
③汗をかく
常在菌のエサは汗と皮脂。
常在菌を元気にするには汗が欠かせません。
激しい運動でダラダラと汗をかく必要はありませんが、
1日1回は適度に運動をすることで、じんわり汗をかくことは
とても肌によいです。
20分適度歩くだけでも全然違います。
さらに、体温をあげることも常在菌には良いです。
冬、肌が乾燥するのも、肌表面の体温低下で、
常在菌の働きが弱まるからとも言われます。
もちろん、汗をかいた後は洗い流す必要がありますが、
ガッツリ洗顔したら、意味ないですからね。
④洗顔はゴシゴシしない
基本ではありますが、しっかり泡立てて、
泡をのせるようにして、肌をゴシゴシしないように
洗顔するのは常在菌にとっても大事なこと。
ニキビができやすい人は、洗顔のし過ぎで
逆に肌を弱らせていることがよくあります。
洗顔の仕方を、今一度見直してみてはいかがでしょう？
⑤紫外線対策をしっかりする
当然ですが、常在菌は生きています。
紫外線は細胞にとって有害です。
お肌のために行っていることは、
結果として常在菌にとっても良い事なのです。
【まとめ】
結局、肌のために良いとされる基本的なことは、
常在菌にとっても良いことです。
食事、睡眠、運動はもちろんのこと、
スキンケアの基本、洗顔、保湿、紫外線対策も、
肌を丈夫にするためには欠かせないわけです。
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