アトピーだけでなく、円形脱毛や白斑にも効果
エール大学医学部の研究グループが皮膚病分野の国際誌である
ジャーナル・オブ・アメリカン・アカデミー・オブ・ダーマトロジー誌のオンライン版に
2015年7月17日に報告されたものです。
関節リウマチの薬であるトファシチニブ(一般名、商品名はゼルヤンツ)
が湿疹を引き起こす免疫応答を遮断できると。
従来の治療では治すのが困難な6名に対し、
トファシチニブを摂取させたら、全員劇的に改善したとのこと。
6名では少ないかな~とは思いますが、
使用前と使用後の写真が色々と出回っているので、マジっぽい。
薬のメカニズムはサイトカイン の働きを抑制するもの。
飲み薬でこれだけの効果がでるのだから凄い・・・
ただ、この薬が出てすぐに乾癬に対しても劇的な改善が見られ、
治療薬の期待が高まったのですが・・・
2点問題が挙げられました。
そして、現状、それらが解決しているとは言い難いです。
これはすでに関節リウマチの薬として認可され、売られています。
すでに存在する薬で、今後の開発に期待ってわけではないわけです。
そうなると、これを手に入れればアトピーが治る・・・と期待してしまう人もいるかもですが、
この薬、高いです。
なんと、1錠5mgで2,539円!!
1製品であれば全然安いのですが、1粒の値段です。
通常2~3錠の摂取となるらしいのですから・・・
ちなみに関節リウマチの治療ならば保険がききます。
他の用途になると、対象外です。
現実的にちょっと難しいかな。
しかも抑制剤ですから、あくまで対処療法。
薬を止めたら再発しないって保証はないです。
そしてもう1点が副作用として、リンパ腫を引き起こす可能性があるということ。
その可能性が何%なのか、どのような条件でそうなるのか全く分からず、
関節リウマチの患者が立て続けにリンパ腫を引き起こしたそうです。
たまたまかもしれないし、そうでないかもしれない。
そんな程度のリスクですが、未知数のリスクがあるわけです。
となると手軽に手は出せません。
(価格的に全然手軽でもないし)
色々とアトピーの新薬の研究がなされていますが、
実際、手が出せる価格で提供されるんでしょうか?
待望の新薬が激高!では目も当てられないですわ。
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