未病
東洋医学の考え方として、
西洋医学と決定的に違うのが、
「未病」という概念。
病気になる前段階のことを未病といいます。
そもそも、病気はいきなりなるものではありません。
とくにメタボリックシンドローム、
つまり生活習慣病に関しては、
不適切な食生活、不規則な生活習慣が積み重なり、
高血圧や糖尿病になったりするわけです。
西洋医学では病気か健康かの2択になります。
数値に異常がなければ、病気にならない、
つまり健康というわけです。
しかし、現代人の多くは、
「病気ではないけど、健康とは言い難い」
という状況です。
半健康とか呼ばれますが、
それが「未病」の状態です。
例えば、冷え性。
これを西洋医学では病気とは見ません。
お医者さんにいっても相手にはされません。
お薬なんてでません。
しかし、東洋医学では未病の状態、
病気の手前として、漢方が処方されます。
・疲れやすい
・だるい
・やる気がでない
・食欲ない
・肩がこる
・むくみ
・手足の冷え
・ほてり
・生理不順
などなどの症状ですね。
本来は病気の前兆なので、
気をつけたいものですね。
気・血・水
からだは「気・血・水」のバランスが
保たれて、初めて健康であるという考え方。
気=生命エネルギー
血=血液とその働き
水=血液以外の水分
それぞれが相互に関わり合い、
全身をめぐっていると考えられます。
3つのうち、1つでも滞ったり、不足したり、多かったり
すると、からだの不調が表れるわけです。
気のトラブル
気虚:気の不足、機能低下
元気がない、だるい、疲れやすい、食欲がないなど
気滞:気の流れの停滞
頭が重い、不眠、お腹の張り、うつ状態など
気逆:気の流れが逆行
発作的な冷え・のぼせ、頭痛、動悸、イライラ、むかつきなど
血のトラブル
血虚:地の不足、機能低下
肌の乾燥、品ケル、生理不順、集中力低下など
瘀血:血のめぐりの停滞
肌のくすみ、口が乾く、痔、シミ、生理痛など
水のトラブル
水毒:水の偏在
頭痛、頭重感、めまい、むくみ、耳鳴り、吐き気、下痢など
実証と虚証
実証は邪気が盛んで病気の症状が表れていることで、
病邪の原因、種類を同定し、それを取り除くことで
病気が改善されると考えられます。
分かり易い例は、風邪ですね。
外からウイルスが入って、免疫が対抗しきれず、
病気がでるわけです。
また、生活の不摂生などが原因の場合も、
これに含まれます。
食べ過ぎでお腹を壊したとか、
飲み過ぎで二日酔いとか。
虚証とは、不足していることで起こるので、
単純な栄養不足もこれにあたります。
主に、気血水の不足ということになります。
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