乾燥デフレスパイラル
今年の秋冬は“乾燥肌デビュー”する人が増えるのでは?
と言われています。
その理由のひとつは今夏の記録的な猛暑。
そして、急激な冷え込み。
夏に受けたダメージが大きかったにも関わらず、
それを回復させるための秋が非常に短かったため、
かなり無防備な状況で乾燥の季節へと突入して
しまったからです。
また、エアコンを使わなくてもよい秋が短いので、
冷房からすぐに暖房を使っている人も多いはず。
エアコンが乾燥肌を招くのはご存じの通りです。
夏のツケが秋冬に肌トラブルとして現れるわけですが、
乾燥肌って一度なるとなかなか治らないものです。
乾燥肌は肌バリアが破壊されているわけですが、
それを少しでも早く修復しようと、皮膚の角層に未熟な細胞が増えます。
とりあえず補填するわけです。
それにより、さらにバリア機能が低い、脆い肌になりわけです。
不完全で未熟な細胞は十分な大きさもなく生理機能も低下しているため、
さらに肌バリア機能を低下させてしまいます。
負の連鎖というやつです。
ワセリンよりも処方されている、
ヘパリン類似物質。
ヘパリンそのものは、血液を固めないための物質で、
血液の流れをよくするものです。
ただ、ヘパリンは分子が大きいので、
塗布では効果がありません。
そこで、ヘパリンに似せた低分子の物質が、
ヘパリン類似物質です。
このヘパリン類似物質は、
多糖類の仲間で、保水性に優れています。
ヒアルロン酸やコンドロイチンの仲間です。
医薬品なので、化粧品で使うことはできません。
結局は肌に膜をはって、
水分の蒸発と外部の刺激を遮断することで、
肌本来の機能を取り戻す助けをするものです。
ワセリンも同様の効果があります。
ワセリンよりも多く使われるのは、
ヘパリン類似物質のほうが保湿力があるから
だと推測されます。
そして、ヒアルロン酸ではダメで、
ヘパリン類似物質なのかは、
価格の問題もあるでしょうし、
血流改善作用的なところもあるからなのかもしれません。
ぶっちゃけ、浸透、浸透言ってるヒアルロン酸より、
高分子の浸透しないヒアルロン酸のほうが、
ヘパリン類似物質に近い働きをするかもしれませんね。
ただ、ヒアルロン酸は濃度濃すぎると
肌の水分も吸っちゃいますけどね。
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