安定性試験・・・ナチュセラクリームはデリケートです(笑)

結局、天然ヒト型セラミドのせいなんすけどね

ナチュセラクリームの最大のウリは、

素肌セラミドこと天然ヒト型セラミドなんですけど、

どうも、この子、安定性が悪いみたいなんですよ。

 

天然ヒト型セラミドの特徴の1つが、

長鎖脂肪酸を持ったセラミドってことです。

 

肌のセラミドは特異的にこの長鎖脂肪酸を持ったセラミドの

割合が高く、60%近くは長鎖脂肪酸で占められています。

 

長鎖脂肪酸によって、高い保湿性とバリア性が維持されています。

 

意図的に短鎖脂肪酸のセラミドを塗布していくことで、

肌に短鎖脂肪酸が増えてくると、保湿性もバリア性も低下

することが分かっています。

セラミド3

上図はセラミド3ですが、脂肪酸の波々が多いと長鎖、短いと短鎖ってことです。

 

化粧品の原料として使うには、長鎖脂肪酸は非常に高いメリットがあります。

というか、長鎖脂肪酸でないと意味ないわけですが・・・

 

加工が難しく、加工屋泣かせの原料なんです。

 

まず、溶けない。

溶かすのに技術がいるみたいです。

水になんて絶対溶けないし、クリームをつくるのも

できるところと、できないところがあるくらい。

 

で、できても安定性がないそうです。

 

 

安定性を見るために、

加速試験と呼ばれるものを行います。

会社によっては過酷試験ともいいます。

 

市場に出して、1年、2年置いといても大丈夫か見るわけですが、

1年も待って確認していたら、商売になりません。

 

そこで、過酷な条件を設定し、時短するわけです。

医薬品の試験がモデルになっている場合が多いので、

普通は40℃、湿度75%で、1ヶ月で6ヶ月分とみるのが

一般的です。

もちろん、加工先によってマチマチですけどね。

 

サプリメントの場合、4ヶ月耐え抜いたら、

賞味期限を2年つけますが、

ぶっちゃけ、その環境下で品質維持なんて無理です。

変色したり、固まったり、脆くなったりします。

それでも2年つけちゃいます。

(意味あるのかといわれると、ちょっと疑問ではあります笑)

 

加速試験の環境下よりも、常温で2年のほうが明らかに優しいですからね。

 

さて、化粧品はもっと厳密に行われます。

本来、この加速試験をクリアしないと商品化できません。

 

ただ、ナチュセラクリームは安定性試験をクリアしてません。

40℃、湿度75%の環境下では、分離してしまいます。

(常温下で3年たっても大丈夫だってのは確認してますがね)

 

原因は、天然ヒト型セラミドです。

 

通常は安定させるために、ゴチャゴチャ色んなものを添加していくわけです。

安定するまでね。

 

しかし、思うわけです。

変質して当然の環境下で、

変質しない化粧品って逆にどうなの?って。

常温下では全く問題ないんですよ?

 

肌にメリットがないどころか、デメリットさえあるようなものを

沢山入れて、安定させるよりは、多少不安定さが残っても

そのほうが自然だと思うわけです。

 

というわけで、高温多湿下で保存しないでくださいね~

 

 

さて、長鎖脂肪酸のセラミドは加工が難しいわけですが、

逆に言えば、短鎖脂肪酸は加工しやすいわけです。

合成セラミドは100%単一。

天然ヒト型セラミドでも長鎖は60%ちょい。

100%長鎖脂肪酸なんていったら、加工が困難極まるわけです。

ということは、自ずと長鎖ではないってことになります。

 

合成で長鎖100%のセラミドができれば、

もしかしたら、天然ヒト型セラミドよりもすごいかもしれませんね。

 

 

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