「肌がキレイ」=色が白い ではない
なぜ、美白化粧品は売れる?!
カネボウの白斑事件があってからも、
美白化粧品市場は絶好調。
売れ筋のアイテムは?という問いに、
OEMメーカーは美白商品を上げてきます。
中小企業はビビッて出してこないので、
大手メーカー商品の売れ行きが良いそうです。
紫外線をあまり気にしない冬ですらこの状態なので、
これからさらに売り上げを伸ばしていくんでしょうね。
キレイな肌≠色白な肌
ではないことはどこかで理解はしているんですよね、皆さん。
色が白いというのは、キレイな肌の1ファクターでしかなく、
それ以上に、ツヤだとか透明感が重要なわけです。
ツヤと透明感があれば、小麦色の肌でもキレイに見えるわけです。
よくよく聞いてみると、美白化粧品を使うのは、
シミが気になるから
肌の赤味が気になるから
だいたいこの2つの理由が多いです。
(過度な美白信仰している人なんてほとんどいません)
正直、この2つの理由で美白化粧品を使っている人は
化粧品とのミスマッチを起こしていることが多いです。
美白成分の作用は1つじゃない
一言で美白成分というと、どれも同じに聞こえますが、
作用がそれぞれ異なります。
大きく分けると
①表皮細胞からのシグナルを阻害
紫外線を浴びた表皮細胞は、メラノサイトにメラニン増産の
要請をするわけですが、この情報伝達物質を阻害することで、
メラニンを作らせないようにします。
②メラニン合成酵素を阻害
メラニン合成に必要な酵素の働きを邪魔することで、
メラニンの合成を阻害します。
③メラニンの分配を邪魔する
合成されたメラニンはメラノソームという袋状の中に
ぎっしりと詰めこまれます。そして、そこから周辺の細胞へ
配られるわけですが、その配達を邪魔することで細胞に
メラニンを増やさないようにします。
④メラニンを還元する
メラニンは元々は黒くなく、徐々に黒くなってきます。
この過程を逆行させることで、シミを薄くしようとするアプローチです。
⑤肌のオーバーターンを促進する
メラニンでいっぱいになった細胞からメラニンを排出するのは至難の業です。
メラニンのある細胞を排出し、新しい細胞に生まれ変わらせることで、
肌を白くしようというアプローチです。
シミに効果を出そうと思ったら、
④か⑤のものを選ばないといけないわけです。
①~③は新たにメラニンを作らないようにするためのもので、
できてしまったシミを消すものではありません。
結局、美白成分の作用はメラニンを作らせないようにして、
肌のオーバーターンでメラニンの少ない細胞へ代謝するのを
気長に待つものなんです。
ぶっちゃけ、UVケアするのと同じ効果しかないんですよ。
シミの部分は肌のオーバーターンが滞っている部分なので、
それを促進するようなものを使うことで、本来の目的を
達成することができます。
注意しなければならないのは、
赤味を治すために美白をしている場合です。
肌が赤いのは、メラニン関係ありません。
はっきり言っちゃいますと、美白成分、無意味です。
無意味ならまだいいんですが、
赤味があるのは、肌内部で炎症を起こしている状態です。
本来は炎症を抑えるようなものを使うことが必要です。
美白成分の多くは、刺激が強いです。
意図的に炎症を起こさせるものさえあります。
つまり、逆効果になっている場合も少なくないんです。
そのため、美白化粧品を使うのを止めたらよくなった、
なんて話はよくあります。
あなたの美白への努力は・・・正しいものですか?
見直す機会になれば幸いです。
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