浸透させない化粧品

浸透させないスキンケアってどゆこと??

人工酵素に由来する美容酵素『メディエンザイム』

謎の人工酵素の物質名はテトラカルボキシフタロシアニン鉄

特許をとっています。

 

もともとは繊維の染料や顔料として使われる、

人工的に作り出した青い色素。

 

まあ、この色素が、

ハリ・弾力の改善効果、シワ改善効果、

及び肌理改善に効果があるとのこと。

まずは濃度と肌老化防止効果を見たもの。

10人のモニター自己評価が上、下が客観評価。

 

濃くなるほど、本人は効果があったとしたのに対し、

客観的評価は濃くなるほど悪くなっています。

 

アンケート2

テトラカルボキシフタロシアニン鉄が含まれるものと、

そうでない美容液を比較してたときのアンケート結果。

対象は21名。

 

*が多いほど、差があったということです。

 

アンケートでは入ってないより、入っていた方が良かった

という結果ですね。

 

アンケート結果なので、ぶっちゃけどの程度の効果があるのか、

さっぱりわかりませんが、効果はあるみたいです。

 

ちなみに、これを使っている化粧品は1つしかないです。

おそらく特許の絡みでしょうけど・・・

 

 

さて、あえて『この肌に浸透させない』という、

斬新なキャッチコピーではありますが、

 

注意書きに「表皮には浸透しません」とあります。

 

実はこれ、普通は「浸透します」⇒「ただし角層まで」

という表現をしますが、

「浸透しません」⇒「ただし表皮に浸透しない」

は、同じこと言ってます。

 

どっちも表皮には届かない、でも角質層には浸透するってこと。

 

つまり、新しくもなんともない、従来の化粧品と

同じことを、表現を変えているだけなんですよね・・・

 

浸透させない方がいい・・・

とあたかも優位性を出していますが、

ちょっと白々しく聞こえてしまいますね(笑)

 

 

さてさて、ココからは業界のぶっちゃけ話になりますが、

商品コンセプトってのがあり、商品が売れるか売れないかは

このコンセプトにかかっています。

(すべての業界に共通することですが)

 

このコンセプトというのは、

ここでいえば「浸透させないスキンケア」ということになり、

これが他社商品との差別化になります。

 

弊社のナチュセラソープに関して言えば、

「セラミドを補える石鹸」ということで、

無駄に天然ヒト型セラミドをぶち込んだ石鹸を作ってます。

 

 

で、大きな声では言えませんが、

このコンセプト、特に根拠となるものはなく、

机上の空論でできています。

 

弊社も含めてね。

 

ノンシリコンシャンプーも1つのコンセプトですが、

実際にノンシリコンがいいのか悪いのかは別問題。

 

オールインワン化粧品も、特に根拠がある訳でもなく、

言ったもん勝ちってところだったわけです。

 

よいコンセプトは新たな市場を作り、

先行者に莫大な利益をもたらします。

 

しかしながら、それが消費者に対して、

いいことなのかどうかは・・・また別問題。

 

ホントに大きな声ではいえませんが、

変わったことを言っている場合は、

一度立ち止まって考えることは大切だと思いますよ?


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コメント: 3
  • #1

    ちい (土曜日, 14 6月 2014 02:29)

    さっそく記事を書いてくださり、ありがとうございます。

    この化粧品の全成分をHPで見たのですが、着色料が入っておらず、あの青は何の青?と思っていたのですが、あの「メディエンザイム」というものの青だったんですね。
    「表皮」という粗い言葉を使ってくるのも、上手ですね。

    一瞬、染料を転用ということで驚きましたが、アスタリフトができた経緯を考えると、工業製品からの転用もナシではないんだなって思いました(とはいっても、アスタリフトの場合は、成分としてはかなりの素人でも納得のいく転用ですが)。

    教えてくださった特許文献を見たのですが、何かちょっとフワフワした内容だったので参考文献も見たのですが、たたき台にしている文献6はかなり成分が羅列されていたので、その中でも特に「鉄フタロシアニンテトラカルボン酸(金属フタロシアニン誘導体)」が有効だと断定する材料にはちょっと厳しくないのかなぁって思っちゃいました。
    参考文献を必死で探して出してきたんだなっていう苦労が見えて涙が出ちゃいます。
    苦労の結果が、大手の出した「特開H3-」っていうのが切ないです。

    この実験結果も…ですね。
    質問紙法で調査してますが、被験者数や尺度構成がつっこみどころ満載で、「そっかー、1%有意だったんだねー、ハーイ」って思っちゃいました。
    しかも、文献中で触れてもいない化粧品の見た目のデータがいきなり出てくるし、なぜ同じ表に化粧品の使用感と化粧品の見た目が一緒に載るのかよくわからないですし。
    特許文献なので色々省いちゃったのかもしれませんが。

    素人目に見ても、この特許は本来の意図以外の狙いがあるんだろうなって思います。
    特許も机上の空論のものもいっぱいありますもんね。

    「ノンシリコンシャンプー」も、「浸透させない」も、正直うまく言ったもん勝ち的なことなんですね(一応、ノンシリコン”シャンプー"ですし、"表皮以下には浸透してない"ですもんね)。
    コンセプトに関しては本当にどこの業界もそうですよね(例えば「吸引力の変わらない」掃除機もそうですしね。実際、吸引力は変わらないようです)。
    とりあえず、両者に共通するのは「画期的なことを言う」ですよね。

    でも、プラシーボって、大事ですもんね。
    すっごくきれいな青だし、きっと合う人には素敵な製品なんですね^^

    これは私の勘なので当てにできませんが、この会社さん、やってますね。しかも、軽くじゃなくてゴリゴリですね(笑)
    某クチコミサイトは善意の勇者がいたので一掃したみたいですけど(それでも取りこぼしと思われるものがありましたが)。
    そして返品保証も何かおかしなこと書いてありますし・・・。
    その割には会社概要に(なぜ会社概要に?)クッキーのオプトアウトの方法は明記してくれてて、よくわからない親切だなと思いました(笑)

    本当に、賢い消費者にならないとまずいなと、こういうの見ると強く思いますね。

    長くなってしまいましたが、わざわざ記事にしていただいてありがとうございます。
    キャンペーン等でお忙しいのに、お手数をおかけ致しました。
    色々教えていただいてありがとうございます。

  • #2

    森崎 (土曜日, 14 6月 2014 17:37)

    コメントありがとうございます。
    かなり深いところまで読んだんですね(^_^;)
    有意差の意味がわかるなんて、素敵です。

    確かに、あの青はキレイですし、容器、パッケージも
    弊社ではぜったいマネできない高級感をだしてますから・・・
    ちょっと羨ましくも思います(笑)

    また何かあれば、よろしくお願いいたします。

  • #3

    ちい (土曜日, 14 6月 2014 23:14)

    ご返信ありがとうございます。

    森崎様のように研究熱心な方に褒めていただけて光栄です。恐れ入ります。

    実はあまり深いとこは読んでないんです。化粧品の成分の細かいことはさっぱりわからないので…。
    例の成分にたどり着いた経緯がフワっとしてたので、参考文献を見たら請求項が1項な上に「H3-」だったので、やめました(笑)
    森崎様が載せてくださった質問紙と結果の表が妙だったので、調査のところだけはざっくりですがまともに読みました。

    叩けば叩いた分、面白いぐらいに色々出てくるので、懐かしの「引っ越しおばさん」になってみました。
    叩きながら、「あれー、この匂い、非常に香ばしいかもー、”お茶”の香りに似てるかもー」なんて思ってました(笑)

    "やってる”件で、「お医者さんと開発」っていう情報が出てきて、思わず「へたくそか!」ってつっこんじゃいました(共同研究してるのは、工学博士でした 笑)

    私はあぁいう容器見ると、「盛りやがって、容器代返せ」って思ってしまうので、ナチュセラぐらいシンプルな方が好きです^^

    森崎様だと角が立ったら嫌なので、化粧品業界とは全く関連のないただの消費者の「知ったか」として色々書いてみましたが、長くなって申し訳ありませんでした。
    御社のブログを読まれてる時点で、読んでる方ご本人は大丈夫でしょうけど^^

    またよろしければ、色々教えてください。
    ありがとうございました。