天然ヒト型セラミドと天然型マルチセラミドの比較試験
弊社が推してきた天然ヒト型セラミド。
本当にセラミドで最高の存在なのか?
第四期ということで、原点に返って改めて検討する必要がありました。
大分類の数と小分類の数、どっちが大事?
天然ヒト型セラミドの特徴の1つとして、
セラミドの種類が豊富であるということがありますが、
それはあくまで小分類の話。
大分類ではセラミド3、セラミド6Ⅱの2種類(+非ヒト型1種類)
小分類というのは、例えばセラミド3A、セラミド3B、セラミド3C・・・
という感じで、性質は同じでも、分子数に違いがあるというもの。
大分類でいえば、天然型マルチセラミド(スキンミミックス)は
5種類(+非ヒト型2種類)になります。
どちらが重要?ってことを見たかったわけです。
脂肪酸の長さが重要?
セラミドを構成する脂肪酸の長さの重要だといわれます。
その根拠となるのが、皮膚疾患のセラミドは短鎖脂肪酸の割合
が増えるという報告。
また、長鎖脂肪酸を作る酵素を破壊したマウスは、
生存不可能であった報告。
しかしながら、従来から扱われてきた合成のヒト型セラミドは
ちゃんとヒトにも有効なデータは出ています。
さらに言うならば、超長鎖脂肪酸(C30以上)のアシルセラミドは
最も重要なセラミドであるわけです。
極長鎖脂肪酸(C20、24)を60%以上含む天然ヒト型セラミドと
超長鎖脂肪酸(30以上)を20%含んでいる天然型マルチセラミドでは
どちらが優れているのか?という比較でもあります。
比較試験の方法
比較試験をご協力いただいたのは、
弊社のお客様302名様です。
天然ヒト型セラミド溶液、天然型マルチセラミド溶液を
ともに1%に希釈したもを塗布してもらいました。
どちらかわからないように、A、Bとマークし、
Aがよかった、Bがよかった、かわらない(わからない)の
3つから選択してもらう形で集計しました。
(溶液は1%品なので、試してもらったのは0.01%での比較です)
正直、科学的なデータには程遠いです。
個人差もありますし、どう使ったかも統一されていません。
しかしながら、弊社のお客様がどう判断されたか・・・
それ以上に意味のあることはない、と考えています。
まず、A:天然型マルチセラミド B:天然ヒト型セラミドだったわけですが、
結果は上図の通り。
やや、天然型セラミドに軍配が上がった形ですが、
わからないという回答が一番多かったわけです。
しかしながら、どちらかを選んだ人も、
ほとんどは使用感の差で、効果には差がなかったとのお声が多かったです。
また、わからないと答えた人の過半数は
甲乙つけがたいとの回答でした。
なんだかんだいっても、どちらのセラミドも
非常に優れた原料ですので、当然といえば当然かもしれません。
さて、ここで1つの結論として、
同一濃度であれば差はそれほどない、と言えます。
そして、1つ面白い現象がありまして、
使用感についてご回答いただいた人は
Aを選んだ人はAのほうが浸透がよかったと答え、
Bを選んだ人はBの方が浸透がよかったと答えていました。
これは何が言えるかというと、
仮説ではありますが、必要なセラミドが多いと
浸透しやすく、そうでない場合はしにくいのでは?
ということです。
天然ヒト型セラミドはセラミド6Ⅱがほとんどですので、
セラミド6Ⅱが足らないと、天然ヒト型セラミドのほうが浸透すると感じ、
それ以外のセラミド、例えばセラミド1などが不足していれば、
天然型マルチセラミドのほうが浸透すると感じたのではないか?と。
Aが多かったのも、日頃からナチュセラクリームを使っている方ばかりですから、
必然的にセラミド3、6Ⅱは多く補充されていると。
つまり、より効果を出すためには、
セラミド3、6Ⅱの濃度はそのままに、
天然型マルチセラミドの濃度を上げていけば、
さらに良いものになる可能性が高いということです。
今後は、そのような方向で改良をしていこうと思います。