試作開始なのです
まだまだ勉強中ですが、
取り敢えず、作ってみました。
まず、石鹸の構成は大雑把に
オイル70%、水20%、水酸化ナトリウム10%
といった感じになります。
オイルにけん化価というものがあり、
けん化しやすさにより、水、NaOHの量は微妙に前後します。
けん化とは鹸化と書き、
つまり石鹸化するという意味です。
つまり、この70%のオイルをどうするかによって、
石鹸の性質が大きく左右されます。
廃版となったナチュセラソープを超えるためには、
まず、ベースの部分から改良検討していく必要があります。
第一作目は、
ココナッツ油 22%
水 20%
アプリコット油 11%
マカデミアナッツ油 11%
ヘーゼルナッツ油 11%
シアバター 11%
水酸化Na 9%
プルーンシード油 2%
バオバブ油 2%
セレクトは・・・
まあ、感覚です。
トレース(けん化の際に粘性が増すこと)するのに時間がかかる、
つまりけん化しにくい傾向がありましたが、
まあ、最初にしてはうまくいったほうかな?
白い無臭の石鹸になりました。
反省点としては、プルーン油の甘い香りを出すには、
もっと入れなきゃいけないってことですかな。
とある手作り石鹸熟練者のブログに
ヘーゼルナッツ油の石鹸を絶賛している記事があり、
ヘーゼルナッツ油がいいのかな~と思いましたが、
マカデミアナッツ油を全面に出したほうがいいのかも、
とも思ってみたり。
また、ココナッツオイルにはラウリン酸という脂肪酸が多く、
これが若干刺激になるとのことで、配合量を減らす、
もしくは入れない方向で検討したほうがいいのかもしれません。
実は、今回の製造を依頼していた石鹸屋さんが、
ココナッツオイルだけの石鹸を作っており、
それが好評だとのことでココナッツオイルを使ってみたのですが・・・
その石鹸を見て、今回の失敗の原因がわかりました。
ココナッツオイルは飽和脂肪酸を含む、数少ない植物油。
この不飽和脂肪酸が多ければ多いほど、
石鹸の高度がまします。
そのココナッツオイル石鹸は、
「ホントにコールドプロセス???」というくらい硬いものでした。
つまり、この石鹸屋さんにとっては、
この石鹸がスタンダードなわけです。
本来ヒマワリ油を使うと、固まりにくく、溶けやすいやわらかい石鹸になるはずです。
それがリノール酸リッチでもオレイン酸リッチでも。
で、わざわざあの高度にするために調整していたのだと思われます。
水の量が少なかったのだと思われます。
実際、一度溶解して固めれば、
コールドプロセスで作った石鹸っぽいものになりました。
まあ、だからといって、今更水の量を増やして
どうこうするつもりは皆無ではありますが。
余談ではありますが、
ヒマワリ油には不けん化物が多く含まれています。
不けん化、つまり石鹸にならない部分です。
それを高濃度で抽出したヒマワリ種子油不けん化物を
ナチュセラクリームに配合しているわけですが・・・
まあ、石鹸をつくるのに一癖あるオイルってことです。
本来、ヒマワリ油はリノール酸メインで、
肌には良く、これで作る石鹸は保湿感に優れ、洗浄力は弱めのものになります。
ただ、酸化しやすいという欠点があります。
酸化したオイルは肌荒れの原因にもなりますからね。
そこでオレイン酸を多く含むように品種改良されたものが使われます。
ハイオレックスと呼ばれるもので、オリーブオイルと同じような性質を持ちます。
コメントをお書きください