医者の嘘
『医者の嘘』という本を読んだわけですが、
この人もお医者さん。
サブタイトルにあるように
「医者は自分の都合でウソをつく」
とありますが、この本もすべて真に受けるのもどうか、
と用心してみたほうがよいわけですが・・・
ちょっと面白いと思ったのが、
コラーゲンの摂取をサプリで進めている、
非常に珍しいお医者さんです。
8割方、お医者さんは
「とったコラーゲンが、お肌に行くわけではないので、取るだけ無駄」
と得意気に言う人が多いのですがね。
取った方がよい理由としては、
①食生活で十分なコラーゲンを取るのは難しい
コラーゲンが多いものは脂肪やカロリーが高いという問題があり、
毎日、必要量を取るのは難しいというわけです。
②骨粗しょう症によい
骨といえばカルシウムですが、骨のおよそ1/3はコラーゲンであり、
コラーゲンが不足すると、柔軟性のない骨になり、折れやすくなる、
とのこと。
骨粗しょう症の予防にはコラーゲンが欠かせないのだとか。
③関節痛にもよい
関節の成分として、グルコサミン、コンドロイチンなどが言われるわけですが、
軟骨を収納しているのはコラーゲン。
コラーゲンがなければ、どんなにグルコサミンなどを取っても、
器がないわけですから、無駄になるということです。
④血管にもよい
コラーゲンは血管も作っています。
各種、血管疾患の大本の原因は血管の脆さに由来するので、
コラーゲンを取って、血管を強くしようというわけです。
美容だけでなく、コラーゲンは体を構成する超重要な成分であり、
取って無駄なことは決してないとの主張です。
そして、良質なコラーゲンを取ることを推奨しています。
コラーゲンの多くは単価の安い豚コラーゲンである場合が多いです。
ただ、残念ながら、豚コラーゲンは吸収性が悪いそうです。
理由はわかりませんが、魚のほうが7倍吸収されやすいとか。
これは、消化のしやすさによるものだと思われます。
ハードカプセルにも、牛由来、豚由来、魚由来とあり、
人工胃液の中での消化速度は牛<豚<魚となります。
吸収されるには、アミノ酸まで分解される必要があるのですが、
豚では吸収できない大きさのものが出てきて、排泄されてしまう
可能性があるというわけです。
では、フィッシュコラーゲンがよいのかというと、
そういうわけではないそうです。
魚コラーゲンは大きく2種類に分かれ、
1つは魚皮由来、もう1つは鱗由来。
魚皮由来であれば、加熱と酵素処理で簡単に精製できますが、
鱗由来は固いので、加熱と酵素処理の前に、
塩酸で化学処理しないといけないそうです。
鱗由来だと塩酸の残留の問題もありますが、
塩酸処理をすると、タンパク質であるコラーゲンの組成が
変性してしまうので、効果が失われてしまうのだとか。
鱗由来はテラピアという魚がもとになるのですが、
現在は中国で養殖されているものが使われています。
抗生物質等で薬漬けにされた魚になるので、
その辺も気にする人は気になるのかも。
豚由来や鱗由来のコラーゲンでは効果がでない・・・
とまで言っていますが、多くの製品はどちらかを使っています。
理由はコスト的な問題です。
まあ、この理屈でいえば、
北海道の鮭の皮から取っているコラーゲンが良いということになりますな。
オススメは井原水産のマリンコラーゲンかな。
原料メーカーでもあるので、かなりお手頃な価格で販売されています。
原料で比較すれば、テラピア由来のコラーゲンの3~5倍くらいするので、
100g2000円で販売は普通に作ったら、たぶん無理。
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