ヒトオリゴペプチド-1の有効濃度
EGFって、医薬品扱いになるとか、ならないとかで
ずいぶん揉めたので、結局使う機会がありませんでした。
結果として、医薬品でなくても使えるということで決着したわけで、
改めてEGFについて調べてみました。
まず、EGFとは上皮細胞成長因子と呼ばれるもので、
細胞増殖を促進する53個のアミノ酸からなるオリゴペプチドです。
表示名はヒトオリゴペプチド-1.
この大きさは角質層下へは浸透しない大きさですが、
EGFの受容体は表皮にあり、塗布でも十分シグナルとして作用するといわれます。
入っていればいいというわけではなく、
ある程度の濃度が必要とし、粗悪品の拡散を防ぐ目的で、
EGF協会なるものがあります。
一定の基準をクリアすれば、認定シールをもらえる仕組みです。
ローヤルゼリーの公取と同じ仕組みなんかな?
で、その基準の濃度が0.00001%となります。
0.00001%以上含まれていれば、認定してもらえます。
この濃度で効果があるということが確認されているので、
0.00001%配合のローションを60日間使用した結果、
新生細胞の増殖が284%になったとか。
巷で10倍濃度とか20倍濃度というのは、
この基準から比較してということなので、
10倍であれば0.0001%、20倍であれば0.0002%
EGFが含まれているということになります。
よく、1g 8000万円したという話がでてきますが、
1つは遺伝子組換によりヒトオリゴペプチド-1の遺伝子を組み込まれた
大腸菌で量産可能になったことが大きいのですが、
もともと少量しか使わないので、
100mlの化粧水にEGFは0.00001gであり、1g8000万円だと
EGFの原価が800円ということになります。
現在、どこまで下がっているのかはわかりかねますが、
少なくとも二桁くらいは下がっていると思います。
EGFは唾液等にも含まれているそうで、
怪我したら舐めとけってのは強ち間違いではないそうです。
EGFには傷を治す作用がありますからね。
さて、ここで疑問なのが、唾液中に含まれるEGFの濃度。
0.00001%でもかなりの低濃度ですが、これ以下だとちょっとあれですよね(笑)
とある論文には500~1500pg/mlとあります。
pg(ピコグラム)なので、1兆分の1ですから・・・
0.00000005~0.00000015%(合ってるか?)
さすがにもうゼロでいいんでない?ってレベルですね。
ツバメの巣にもEGFが含まれているのは、
ツバメの巣にツバメの唾液が混ざっているからなんだな~
というのを今更のように気づいたわけですが、
これもどれだけ含まれているのやら。
プラセンタにもEGF成分が含まれているといわれますが、
検出限界値を超えていますから、数値としてでてこないのでしょう。
ちなみにEGFは濃すぎると危ないという話がチョクチョクでます。
真相はわかりませんが、1%以上だと副作用がでるとか。
まあ、推奨量が0.00001%以上ですから、
その100000倍もの配合をするメーカーがあるとは思えませんがね(笑)
そのリスク回避のために、EGF様成分というものが多く作られています。
クロノラインはHGFの擬似物質であるカプロオイルテトラペプチドを
原液で10%含み、2%配合で0.2%の化粧品になります。
効果が弱い分、量でカバーすると共に、副作用のリスクを抑えているというわけです。
今一度、EGFを検討してみようかな~
なんて考えてみたりしてはいますが、
今さら感はありますよね・・・
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名無し (水曜日, 20 3月 2019 19:03)
bFGFにも最適濃度は有るのでしょうか?