ヒューマングロスホルモン(ヒト成長ホルモン)
HGHサプリがいいってホント?というご質問をいただいたので、
それについてちょっと書こうかと。
まず、HGHというのは成長ホルモンのこと。
成長ホルモンは20代をピークに減少していきます。
いわゆる成長期に多く分泌され、その後がどんどん減少していくわけです。
(20を超えて身長が伸び続けているなんてヒト、いないでしょ?)
で、成長ホルモンの働きは80種類以上あるといわれるホルモンを
調整している上位のホルモンであるといわれます。
つまり、成長ホルモンの不足はホルモンバランス全体の乱れになり、
逆に成長ホルモンがあれば、すべてのホルモンのバランスが保てるということです。
また、細胞修復にも深く関わっているので、
成長ホルモンが多いと回復力が高くなり、疲労回復、傷や病気からの回復が早くなります。
極論をいえば、成長ホルモンを増やせば、若返りも可能。
さて、HGHは医薬品。
HGHサプリメントとは何ぞやってことですが、
要するにHGHの分泌を促進するというものです。
7種類のアミノ酸がHGHの分泌を促進するそうで、
アルギニン、リジン、トリプトファン、フェニルアラニン、オルニチン、グルタミン、シトルリン
がそれにあたります。
その理屈として、ホルモンはタンパク質ですので、構成成分はアミノ酸。
その材料を入れてやれば、HGHが作られるってわけです。
例えるなら、骨はカルシウムでできているから、骨を丈夫にしたいならカルシウムを
とればいいという考え方と同じです。
残念ながら、カルシウムをとれば骨が丈夫になるわけではないのと同様、
アミノ酸をとればHGHが増えるというわけではありません。
がっつり成長ホルモンが作られる成長期なら、
材料を調達してやれば、たくさん作られると思いますが、
成長ホルモンが作られなくなった体に材料だけを調達しても、
それをHGHにする職人さんが不足しているのですから・・・
まあ、7つのアミノ酸を摂取した結果、HGHの量が20代と変わらなくなったとかいう
データでもあればいいのですが、どうもそういったものはないようで。
補足になりますが、アミノ酸にはL型とD型があり、
体内のタンパク質合成にはL型しか使えないと言われます。
ですから、通常使われるアミノ酸原料はL型となります。
話を戻しますが、HGHを増やすと昔から言われているものがあり、
それがL-アルギニン。
ぶっちゃけ、HGHの材料になるというより、
それが引き金でHGHの産生を促進すると考えられるので、
アミノ酸7種類、ご丁寧に取る必要はないかと。
また、アルギニンを摂取し続ければ、それなりの効果がありますが、
限度ってものがあります。
ビタミンやミネラルの効果に近いものがあります。
不足はもちろんダメですが、過剰もダメ。
そして劇的な効果があるわけではない・・・といった感じです。
アルギニンとアミノ酸7種類を比較しても、
大きな差はでないと思うので、試してみたい方は
まずはアルギニンから始めるとよいかと。
ちなみに気になる副作用ですが、アミノ酸摂取で副作用はないです。
(過剰に摂取したら別ですが)
ただ、HGHを直接投与する場合は、癌の成長も促進してしまう恐れがあります。
また、老化は別の見方をすれば、エネルギーの節約でもあり、
長く個体を維持するための1つの手段だという人もいます。
ですので、もしかしたら寿命は縮むかもしれません。
(太く短く生きるというのも悪くはないと思いますが)
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miki (木曜日, 21 5月 2015 00:33)
さっそくブログに取り上げていただきありがとうございました。
そうなんですね。ただただあれだけ断言しているホームページを見て信じてしまいました。もしホームページの説明通りなら、夢のサプリだったのに…散りました。
詳しく知ることができてよかったです。ありがとうございました。
森崎 (木曜日, 21 5月 2015 10:53)
コメントありがとうござます。
なんか夢を壊してしまったみたいで申し訳ないです。
もしかしたら本当にすごいのかもしれませんが、ちょっと値段が高過ぎますね。
アミノ酸ってそんなに高い原料ではないですし。
飲んでいればそれなりに効果はあるとは思いますが、1ヶ月で-10歳とかは有り得ません。