ペプチドは色々あるです
タンパク質は20種類のアミノ酸から成ります。
タンパク質を最小単位まで分解したものがアミノ酸になります。
ペプチドはアミノ酸が2個以上の比較的小さいタンパク質のことを指します。
アミノ酸2個ならジペプチド、3個ならトリペプチド、10個ならデカペプチド。
(ジとかトリってのはギリシャ数字です)
EGFなどの成長因子はオリゴペプチドと呼ばれ、30~100個くらいのアミノ酸からなります。
ジペプチドは2種類のアミノ酸から成るので、
20×20=400種類となります。
まあ、組合せではn(n+1)/2から190種類ってことかな?
右左の立体構造的な差異に意味があれば400種類、なければ190種類なので、
190~400種類の間ということになると思います。
(アルギニン+ロイシンとロイシン+アルギニンに違いがあるのかないのかって話)
トリペプチドになると、
最大20×20×20=8000種類あるということ。
まあ、とにかくペプチドと一括りにされて語られてしまいますが、
ペプチドの種類はもう無数にあるということです。
そして、ペプチド1つ1つで効果が異なるわけですが、
厄介なことに、どのペプチドがどのような効果を有しているか、
ほとんどわかっていません。
例えば、ローヤルゼリーを●●という酵素で処理した結果、
血圧を下げる効果があった・・・みたいな感じで、
ペプチドが効いているのは間違いないのですが、どのペプチドが
そのような作用をもたらしているのかの同定には至ってない場合が多いです。
結果、ペプチドという言葉で一括りにされてしまいます。
先日、株式会社ファーマフーズの方がわざわざ足を運んでくれました。
この会社が何しているかというと、主としてたまごを使った機能性素材の開発を行っています。
たまごを分解する酵素を変えるだけで、
もとは同じたまごでも機能性が異なる原料ができあがるのだとか。
軟骨再生を促進するものもあれば、骨を強くするもの、
血流を改善するもの、美容効果のあるものなどなど、
全く異なる性質を有する商品ができるのは、素直に興味深いことだと思います。
原料作って、試してみたらこんな効果があった!
というやり方で原料開発をしているので、
何か近い物を感じ、共感してしまいました(笑)
効果主義とでもいうのでしょうか。
ストーリー重視の原料開発が主流のなか、
結果重視の原料開発をしている数少ない原料メーカーです。
このペプチド市場は将来的に、
合成の単一ペプチドで効果が確認され、
医薬品として使われるようになる・・・のかな?
アミノ酸はあれだけ沢山合成されているのですから、
そのアミノ酸ど2種類くっつけるだけです。
もしかしたら、ある程度はホントは分かっているのかもしれません。
それとも、単一では効果はなく、複数のペプチドの組合せによって
効果をだしているのかな?
その場合だと、複雑すぎるので効果のメカニズム解明はまだまだずっと先になるでしょうね。
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