太りやすい原因は腸内細菌にあり
腸内には100兆個の腸内細菌が存在しているといわれます。
体を構成している細胞60兆個より多いわけで、その影響力は結構大きい。
ビタミンなどの供給したり、ヒトでは分解できないものの分解したりと
なくてはならない存在です。
で、腸内細菌が太りやすい、太りにくいを左右する1つの要因であることが分かっています。
腸内細菌をザックリわけるとフィルミクテス(Firmicutes)、バクテロイデーテス(Bacteroidetes)
アクチノバクテリア、プロテオバクテリアの4門で構成されています。
細菌には70門存在するなか、たった4門しかいないのは、
選択的に共生してきた証拠なんだそうで。
それはさておき、所謂「肥満菌」と呼ばれるのがフィルミクテス門の細菌で、
これが多いと栄養素の回収率が高くなり、これが太りやすくなる原因と言われます。
一方、「痩せ菌」といわれるのがバクテロイデーテス門の細菌。
これが多いと脂肪の吸収を抑え、脂肪の燃焼を促進させるといわれます。
これらの菌叢は個人差が非常にあり、
この2つの菌のバランスで太りやすいとか痩せやすいとか、
体質と片付けられていたものが決まってくるそうです。
菌叢は個々人で個性があり、家族間であっても大きく異なると言われます。
しかし、フィルミクテスとバクテロイデーテスの割合は家族間で非常に似ており、
これは食生活によるものが大きいことも分かっています。
つまり、食べ物で肥満菌を減らし、痩せ菌を増やせる・・・というわけです。
①食事の量を減らす
食事の量を減らすだけで、フィルミクテスの割合は減ってきます。
満腹まで食べてしまうと腸内環境がフィルミクテスにとって有利な環境下になり、
その割合を増やしてしまいます。
腹八分がいいとされてきたのも、これが関係しているのかもしれませんね。
フィルミクテスとバクテロイデーテスは拮抗関係にあるので、
フィルミクテスが減れば、バクテロイデーテスにとって有利な環境になります。
②バクテロイデーテスが増えるものを食べる
腸によいもの=バクテロイデーテスによいと言っても過言ではないです。
・食物繊維の多い物
・オリゴ糖
・乳酸菌
・発酵物
その中でも最も効果的であると言われているのが納豆です。
いくら納豆菌が強いからといって、腸内で納豆菌が増殖することはないのですが、
小腸の入り口部分で、善玉菌に有利な環境を作るとされています。
入口を制することができれば、それ以降にも良い影響を与えることができるため、
納豆が有効というわけです。
③肉より魚
和食中心で生活していれば、痩せ菌が増えやすく、
逆に欧米の食事は肥満菌を増やしやすいということ。
まあ、これを守れば菌とか関係なく痩せそうですけどね(笑)
太りやすい食生活は太りやすい菌叢を作る訳で、
そりゃ、痩せにくいわけですよね。
実際問題、菌叢を変えるってのは簡単ではなく、時間がかかります。
そのため、手っ取り早く菌叢を変えようと、
腸内洗浄や便移植などをする人がいます。
正直、オススメはしません。
ロクなことにならない可能性のほうが高いからです。
腸は第二の脳と呼ばれています。
感情、気分などを左右すると言われており、腸内細菌も大きく関わっています。
また、免疫系も関与しており、腸内環境の空白化が何をもたらすのかは
正直よくわかっていませんが、あまりよくないことであることは確かです。
また、便移植、健康な人の便を移植することで、
健康な腸内環境を作ろうという狙いがあるのですが、
意図していたのとは逆のケースが起こることが多いです。
例えば、痩せるために娘の便を入れたら、
肥満体質になったとか・・・ね。
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