白斑問題の置き土産

使用上の注意が変更してます。

化粧品業界を震撼させた、いわゆる白斑問題。

あれからすでに2年以上経過しているのですから、

時の流れは早いものですね。


訴訟問題に発展しているとの話ですが、未だ決着はついていないみたいですが、

世間の関心はすでにないと言わざる負えません。


色々な教訓を残したわけですが、

実質問題、白斑問題以降、使用上の注意が変わったのはご存じでしょうか?


白斑問題前は

「お肌に合わないとき、または発疹、はれ、かゆみ、刺激等の異常を感じたときは直ちに使用を中止し、皮膚科専門医等にご相談ください」


白斑問題後は

「お肌に異常が生じないかよく注意してご使用してください。化粧品が肌に合わないとき即ち次のような場合は、使用を中止してください。そのまま化粧品類を使用続けますと症状を悪化させることがありますので、皮膚科専門医等にご相談されることをおすすめします。(1)使用中、赤味、はれ、かゆみ、刺激、色抜け(白斑)や黒ずみ等の異常があらわれた場合(2)使用したお肌に、直射日光があたって上記のような異常があらわれた場合」


なげーよ!!

2倍以上になってるじゃんかよ!!!

書ききれねーよ・・・


ただでさえ、一杯一杯なのに、

さらに字が小さくなって、読むのが非常に辛い状況です。


まあ、この措置は我々販売者を守るためのものなのですから、

文句を言う訳にはいかないのですがね・・・


もちろん、作る側もそんなことが内容に細心の注意を払って作っているわけですが、

万が一ってことがあります。

正直、誰にでも合う化粧品ってのは不可能です。

毒にも薬にもならないようなものでも、100%問題が起こらないというものは作れません。

効果を求めるのであれば、なおさら避けることができないわけです。


その万が一を予め注意書きで書いておくことで、

その責任を回避しているわけです。

つまり、消費者は注意書きに同意して使用しているってわけで、

何かあっても自己責任ですよ~ってことです。


白斑問題は当時はこのような注意書きがなかったので、

訴訟になっていますが、再び同じようなことが起こっても、

残念ながら訴えることはできないってわけです。



結局、白斑問題以降、美白信仰が収まったといえば、

そんなことはなく、相変わらず大きな市場を形成しています。


新規原料の開発も、相変わらず積極的に行われています。


ちなみに、白斑の原因となったロドデノールはカネボウが開発した原料でしたが、

もし、あれが他社の原料メーカーの物であった場合、状況は変わっていたのでしょうか?


答えはNOです。


この注意書きと同じように、

原料にも使用上の注意が存在します。

それがMSDS(化学物質等安全データシート)です。


これは原料の安全性を証明しているものであると思っている人もいますが、

そういうわけではありません。


どちらかと言えば、危険性はほとんどなくても、

万が一を想定して作られています。


製造メーカーはMSDSをしっかり読み、理解し、同意して使っているとみなされるわけです。

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