ステロイドに代わる薬になりえる?!
アトピー性皮膚炎の塗り薬として、ステロイド薬が一般的に使われます。
非常に強力な薬で、治療には大変有効ではありますが、
副作用が心配・・・と思う人も多いのも事実。
正しく使えば、治療の最短になりますが、
使い方を間違えると泥沼ですからね。
そんななか、ステロイドに代わる薬として注目されているのがピメクロリムス。
アトピー性皮膚炎の原因である過剰な免疫を抑制する作用があります。
2,418人の軽度から中等度のアトピー性皮膚炎の子供たちを対象に、
ピメクロリムス1%のクリームを5年間にわたって使った結果、
95%の子供がアトピーが改善し、副作用もなかったとのこと。
(Sigurgeirsson B, et al. Pediatrics. 2015 Mar 23.)
結論としては、ステロイドと同等の効果があり、
軽度から中等度の子供のアトピー性皮膚炎には有効であるそうな。
半分以上は3週間くらいで治療が成功したらしい。
免疫系を抑える作用ですので、免疫系に何かしら副作用が懸念されていましたが、
そういったものは確認されなかったそうです。
これはアトピー性皮膚炎に悩むお子さんにとっては朗報になるはずですが、
現段階ではまだ日本で認証されていないそうです。
もともと、この薬は臓器移植などで拒絶反応を抑えるためのものだったそうで、
おいおい、そんなもの肌に使うなんて許可できるかということらしいです。
また、免疫を抑えるということなので、
根本的に解決しているわけではないのではないか?とも言われます。
子供に限定しているのは、子供は大きくなるにつれて免疫が正常になる
可能性が非常に高く、掻き毟るなどして悪化させなければ、
ある程度は自然に治るものです。本来は。
つまり、ステロイドと同じ使い方次第というわけで、
ステロイドよりも優れているとは言えないとの見方もあるみたいです。
使用する場合は個人輸入という形になるみたいです。
使用する場合はお医者さんに相談してからしたほうがよいと思います。
また、類似薬としては
プロトピックという薬が同じように免疫抑制作用があるそうです。
お医者さんの処方箋がないと手に入らないです。
論文の内容だと、ステロイドにとって代わる、新薬のように感じますが、
これさえあれば、アトピーは簡単に克服できる・・・
というようなものではないみたいです。
(まったく問題がないわけではないそうな)
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