ベイビーコラーゲン

Ⅲ型コラーゲン

Ⅲそもそもコラーゲンは何種類もあり、お肌にあるコラーゲンはⅠ型とⅢ型がほとんどを占めます。


型コラーゲンは赤ちゃんの時に一番多く、

年齢を重ねるごとにⅠ型に置き換わっていきます。

その為、Ⅲ型コラーゲンはベイビーコラーゲンと呼ばれます。


あのモチモチとみずみずしいお肌はⅢ型コラーゲンのおかげだ・・・

だから、あの肌を取り戻したいなら、Ⅲ型コラーゲンを増やさなければいけない、

という話になるのですが、


残念ながら、あなたが塗ったり、食べたりしているコラーゲンには

Ⅲ型コラーゲンは存在していません

そんな原料もないんです。


いやいや、卵殻膜がⅢ型コラーゲンだって聞いたことがるぞ・・・

と思われるかもしれませんが、卵殻膜のことをⅢ型コラーゲンだと言っている

ところはどこにもないです。


あくまで、Ⅲ型コラーゲンをサポートするみたいな表現のはずです。


さて、Ⅲ型コラーゲンですが、火傷などで傷の修復が必要なとき、

最初に生成されるコラーゲンがⅢ型になります。

最終的にはⅠ型に置き換わり、傷が修復するわけです。

 


よく、火傷に卵殻膜を貼ると、傷の治りが早くなるって聞いたことないです?

ボクサーや相撲取りが切り傷を治すときにも使われるそうです。

 

卵殻膜に傷を早く治す作用がある ⇒ 傷が早く治るということはⅢ型コラーゲンが早く作られる ⇒

卵殻膜はⅢ型コラーゲンの生成を促進する

 

という理論展開で成り立っています。

 

まあ、民間療法ですので、どのくらい効果があるのかはよくわかりません。

今でも卵殻膜パックをする人もいるので、あるのかもしれないし、ないのかもしれないし。



ただ、卵殻膜を粉末にしただけでは、角質層にすら浸透しません

卵殻膜はタンパク質ですからね。そのままでは大きすぎるわけです。


あなたは別に傷を早く治したいわけではないと思います。

傷口に卵殻膜を貼れば、もしかしたら効果はあるかもしれませんが、

(傷が早く治るという意味で)

目的とするⅢ型コラーゲンを真皮で増やすことは到底無理な話です。


その為に、卵殻膜をペプチド化する必要があります。

ペプチド化とは酵素処理によって、タンパク質を細かくすることでそ。

アミノ酸が3個で構成されるトリペプチド以下にする必要があります。


さあ、これでⅢ型コラーゲンを合成できる・・・・

わけではありません。


そもそもの前提が卵殻膜で傷が早く治るかも・・・ということであり、

卵殻膜がⅢ型コラーゲンの合成を促進するわけではないからです。


傷口ではⅢ型コラーゲンを意図的に体が作る状況下です。

一刻も早く、傷口を塞ぐために生成が早いⅢ型コラーゲンを作る訳です。

しかしながら、お肌はⅢ型コラーゲンからⅠ型コラーゲンへと移行していくわけです。

そもそもⅢ型コラーゲンを作る環境ではないのです。真皮では。


そこへ卵殻膜とは別物になった卵殻膜ペプチドを仮に真皮に届けたとして、

Ⅲ型コラーゲンを作るかどうかは定かではありません。

もう傷口に云々って話とは全然違う話になっているのですから。



まあ、いいでしょう。

100歩譲って、卵殻膜がⅢ型コラーゲンを増やす効果があるとしましょう。


しかしながら、そもそも赤ちゃん肌が理想の肌なんでしょうか?

赤ちゃん肌は超デリケートなのは皆ご存じのはず。

かさぶたを剥いだときに見れる、治りかけの肌が、

そのⅢ型コラーゲンが多い肌ですよ?


さらにいえば、赤ちゃんの総コラーゲン量に対するⅢ型コラーゲンの割合は18~21%、

成人では8~11%と言われます。

※出典:コラーゲン代謝と疾患(永井勇著 1982)


お肌がきれいな人=Ⅲ型コラーゲンが多い人 ではないです。

だって、その人も成人なはずですから。

赤ちゃん肌を持った成人なんていないんですわけで。



まあ・・・どっちでもいいんですけどね。



一応、キューピーの実験でヒトの真皮線維芽細胞を培養した時、

卵殻膜ペプチドを添加したほうが、沢山増えたというのと、


Ⅲ型コラーゲンとの比率が、

卵殻膜ペプチドを添加したほうが高くなったというデータがでています。

 

うーん、真皮繊維芽細胞の増殖がよかったのは、

卵殻膜ペプチドという栄養源の差では・・・?とは思わなくもないのですが、

まあ、細胞増殖が増えたというのは良いとしましょう。

 

しかし、ほとんど変化がない対象区と比較してⅢ型が多かった?

そりゃ、分裂真っ最中の方が多くなるのは当然なのではないか・・・と。

 

まあ、もちろん、色々調べて論文も出していると思うので、

もっとちゃんとした裏付けはあるとは思いますがね。

<<<前                次>>>