『あの日』読んでみた

小保方氏の手記です

小保方氏の手記。

発売すぐに読みたかったのですが、

うーん、岐阜で発売されるのはまだまだ先になりそう。

(地方は発売が遅いんですよ~)

ということで、アマゾンで購入したものがようやく届きました。

 

あっという間に読めてしまいました。

物語として読んでも非常によくできています。

ドラマ化にも耐えれるレベルの内容です。

 

STAP細胞の一連の出来事を小保方氏の視点で書かれたもので、

当然、小保方氏について都合のよくないことは書かれていないし、

都合がいいように解釈されている部分もあるかもしれません。

 

ただ、あの騒動を別の視点、しかも渦中にいた張本人の視点というのは

有意義な情報であり、その声に耳を傾けることは意味があると思います。

 

マスコミの一方的な情報を鵜呑みにしているようでは「B層」と呼ばれちゃいますからね~

 

 

研究の世界って、完全に縦割り社会。

上の人には逆らえないし、ましてや飛び越えて出世なんてことはありえません。

実力主義?何それ?って世界です。

(まあ、一流って人はずば抜けているのは事実なんですけど)

若くして頭角を現すような人は、十中八九潰されます。

 

そんな社会でまだ30の若輩者、しかも女性が担がれ、挙句、主犯にされたのは

当時から違和感はありまくりでした。

 

ネイチャーというのは科学誌の最高峰の1つで、

これに載るってことは科学者にとっては非常に名誉なことです。

しかも、STAP細胞が真実であれば、ノーベル賞ものの発見です。

 

仮に、小保方氏が実験のほとんどをこなしてたとしても、

手柄は偉い人がもっていくものなんですよ。

本来、名前すらでてこない一研究員だったはずです。

 

そもそも、ねつ造しても彼女にはメリットも動機もないわけです。

例えば、製薬会社の研究員であれば、申請する薬にとって、

都合のよいデータだけを集めるってことは、割とあると思います。

成果を出さなければならないというプレッシャーもあるでしょうし、

それにより会社に利益がもたらされれば、自分にも帰ってきますから。

しかも、発売された薬に関して、データの真偽をいちいち確認するもの好きはいません。

わざわざ莫大なコストを払って、他社製品の実験データをとるなんてナンセンスですからね。

 

しかし、科学誌、しかも世界トップクラスの科学者たちが注目しているような雑誌に

偽りの論文を投稿するということは、世界をだまし続けなければならないわけです。

そんなの不可能なことくらい、小学生でもわかるのではないかと。

 

そして、当然、ファーストネームでもないわけで、

地位や名誉を得ることにもなりません。

 

ネタばれになりますが、若山氏がネイチャー掲載にこだわっており、

論文投稿の手伝いをしていたに過ぎないはずが、

いつの間にか犯人に仕立て上げられていたということ。

 

そこには反笹井勢力とマスコミ(毎日、NHK)がグルであったことなどが

書かれてあります。

 

 

小保方氏に全く非はないとはいえないですが、

彼女に全責任があるのでしょうか?

そして、人生を棒に振らなければならないほどの罪を犯したのでしょうか?

そんなことを感じました。

 

今となってはSTAP細胞が本当にあったかどうかなんて、どうでもいいのかもしれませんが、

まだSTAP細胞なる万能細胞を作れる可能性のある方法論であって、

世間が勝手に盛り上がっただけだったのかな~

 

こういった方法でできる可能性が示唆された、みたいな?

 

研究が継続されたなら、もしかしたらできるのかもしれませんね。STAP細胞。

そこに至るまでに、いくつもの壁を越えなければならないんでしょうが・・・

 

 

アマゾンの口コミでは賛否両論ではありますが、

個人的には読んで欲しい本かな~と思います。

 

あれだけ世間から集中砲火を受けたわけですからね。

ちょっとくらい、彼女の言い分にも耳を傾けてあげても

罰はあたらないかと。

 

余談ではありますが、レビューが面白いです。

擁護派も否定派もレビューが熱いです。

この件の関心がいかに高かったかを物語っています。

<<<前                    次>>>