早すぎる離乳食が原因の1つらしい
1歳6か月・3歳時健康診査での医師の診察にもとづく全国調査によれば、
この年齢層において、平成4年から平成13年にかけて“アトピー性皮膚炎”の有症率が
1.5~2倍弱に増加しているとの結果となったそうです。
昨今、このように乳幼児のアトピー、アレルギーが増えていると言われますが、
いったい何が原因なんでしょうか?
その原因の1つとして、
早すぎる離乳食にあるのではないか?との見解が。
母子健康手帳や育児書などを見ると、離乳食の開始時期は“生後5〜6か月ごろが適当”
と書かれており、それを実践している方も少なくないはず。
同時に卒乳をする場合がほとんどだと思われます。
実は、この生後半年ごろから離乳食を開始するというのは、
1980年にアメリカから輸入された育児法(参考『スポック博士の育児書』)なんだそうで。
この育児法が日本で全面的に導入されて以降・・・
乳幼児のアトピー性皮膚炎や、小児ぜんそくなどが急増している!!
というわけなんです。
その一方でアメリカでは研究が進み、母乳育児の利点が見直され、
なんと現在では、“母乳中心の育児法”が推奨。
母乳育児期間が長くなればなるほど、子どもだけでなく母親にとっても、
健康と発達における大きな利益があるとさえ言われています。
またWHOでも、生後6ヵ月まで完全母乳育児を行い、その後は適切な食事を補いながら
2歳かそれ以上まで母乳を続けることを推奨しています。
つまり、早期の離乳食は間違っていたという世界の流れなのです。
そもそも、生まれたばかりの赤ちゃんの腸には、ほぼ100%乳酸菌しかいません。
それが食事をとることにより、徐々に変化していくわけですが、
乳酸菌しかいない菌叢に、タンパク質をいれてしまえば、
あっという間に悪玉菌が増えてしまうそうです。
腸内の菌叢の悪化が早期で起これば起こるほど、
それが定着しやすくなり、結果としてアトピー、アレルギーの
原因となっているのではないか?という話です。
もちろん、これだけが原因ってわけではないのですが、
母乳には母親の免疫が含まれているので、赤ちゃんが病気になりにくくなるとか、
ポリアミンが豊富に含まれており、赤ちゃんの発育がよくなるとか、
酵素が含まれているから、丈夫な赤ちゃんになるのだとか、
まあ、色々言われていますが、母乳で育てたほうがいいって話です。
これは別の話ですが、
母乳で育てた赤ちゃんと、粉ミルクで育てた赤ちゃんでは、
アトピー、アレルギーの割合は母乳で育てたほうが圧倒的に
少なかったというのは昔から言われています。
あくまでもそういう傾向にあるという話ですがね。
(特に統計を取ったというわけではなく、経験則ですわね)
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