Angptl2 (アンジオポエチン様因子2)
再春館製薬が熊本大学医学部との共同研究で、世界で初めて、皮膚科学分野における
Angptl2 (アンジオポエチン様因子2)研究および同抑制生薬に関する研究成果を発表したそうな。
「加齢加速」の性質を持つ、Angptl2(アンジオポエチン様因子2)の存在
研究の目の付け所が独特ですよね、再春館製薬は。
見つけてくる成分も独特で面白いです。
今回は体内の恒常性維持に関わるタンパク質であるAngptl2が増えすぎると
老化を加速させ、動脈硬化やメタボリックシンドローム、ガンなどを誘発するそうで、
これはお肌にも多大なる影響を与えているということを突き止め、
さらにそれに対処するための成分も見つけたよん、って話です。
Angptl2がどのような働きをしているかというと、
生物は絶えずストレスにさらされており、そのストレスによるダメージを
修復することを促すタンパク質です。
血管を作ったり、幹細胞を活性化させたり、エネルギー代謝に関わっていたりと
その役割は多岐にわたります。
ただ、これが過剰に産生されると、慢性的な炎症を引き起こし、
それがさらなるストレスとなり、さらに過剰生産され・・・
という負のスパイラルを形成します。
過度なストレスが体を蝕む仕組みはこうしてできているわけであります。
健康に害があるのですから、美容にも当然影響するわけで、
炎症物質の誘発、コラーゲンなどの分解酵素の増加がおこり、
老化を促進することを突き止めたということだそうです。
で、Angptl2を加齢加速タンパク質とみなし、
過剰の生産を抑制する成分を400種類の植物からスクリーニングし、
その中で最も抑制したのが不知火菊のエキスで、
なんと80%もの抑制効果があったそうな。
不知火菊とは、こんな感じの花です。
熊本で栽培されており、お茶や薬草などに昔から使われており、
最近ではがんに効くとかなんとかという話もでています。菊だけに(笑)
大見菊とか不知火姫菊とも呼ばれるそうです。
もちろん、再春館製薬のオリジナル原料。
熊本でしか栽培されておらず、しかも非常に手間のかかる植物なので、
生産量も多くない希少な原料なんだとか。
うーん、普通の菊ではだめなのかな~
一応、オリザ油化から菊の花エキスというものがあり、
コラーゲン分解酵素の産生を抑制する効果があるので、
メカニズムは同じなのかもしれませんね。
一応、有効成分としてルテオニンとアピゲニンを同定しています。
地味に石鹸にもつかってるんですが、
他のものにも使ってみるかな?
なんて思ってみたり。
また、セレンゾはストレス物質の抑制効果があります。
Angptl2の発現を促進する前段階の物質ですね。
ストレスだけでなく、老化も抑制してるってことなので、
まあ、良い原料なんだろうなーと改めて思ったり。
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