アレルゲン皮膚感作の新しい型を発見?!
順天堂大学大学院医学研究科・アトピー疾患研究センターの高井敏朗准教授らの研究グループは、
ダニ、花粉などの抗原に含有されるタンパク質分解活性(プロテアーゼ活性)と
引っ掻きなどによる機械的な皮膚バリア障害の組み合わせが、アレルギー感作と皮膚炎症を悪化させ、
喘息などのアレルギーマーチの進展に重大な影響を及ぼすことを明らかにしました。
かみ砕くと、アレルギーの原因物質に含まれているプロテアーゼ、
もしくはプロテアーゼを活性化させる物質が、皮膚を経由して
様々なアレルギーを引き起こすことが分かったそうな。
実験内容は、ダニ主要アレルゲンと構造が類似したパパイヤ由来のプロテアーゼ(パパイン)
をモデル抗原として使用。
これをマウスの皮膚に塗布すると皮膚炎症とIgE産生が誘導されたそうな。
続いて、マウスの皮膚にセロハンテープを貼ってはがす操作のテープストリッピング
により引っ掻きを模し、プロテアーゼ抗原を塗布しました。
すると、皮膚炎症とIgE産生が劇的に増強して誘導されることがわかりました。
つまり、プロテアーゼと掻く行為が重なると、
それを引き金として、喘息とかを引き起こすというわけです。
喘息などのアレルギーは呼吸器や食べ物で起こる反応が、
皮膚を介しても起こっているということが証明されたというわけさね。
これにより、将来的には喘息などの改善、予防には
皮膚のアレルギーを抑制する必要があるというわけで、
新たな治療方法の確立に期待できるようになるかもしれません。
さてさて、プロテアーゼは化粧品原料にもあるんですが・・・
この話からすると、あんまり使わないほうが良いんではない?と。
ピーリング剤として、石鹸やクレンジング、化粧水などで使われています。
ピーリングという行為も頻繁に行うと皮膚が薄くなってしまうので、
避けるべきものなのですが、プロテアーゼを使ったものは、
もしかしたら、アレルギーを引き起こす可能性が高いというわけです。
塗布するだけで、体内の炎症物質の産生が促進されるわけです。(ネズミの実験ですが)
ここに、掻くという物理的ダメージが加われば、いらぬアレルギーを引き起こす
可能性も出てくるわけです。
ある日突然、花粉症になった・・・
ってのも、もしかしたらプロテアーゼが原因かも。。。
表示名もプロテアーゼ、パパインなので、成分を見るときにちょっと注意してみても
いいかもしれませんね。
パパインを使用している商品は結構多いかも。
主に石鹸ですけどね。
掻く=肌のバリア機能を傷つけるということなので、
石鹸との組み合わせは特によろしくないかもです。
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