残留した美容成分の酸化が老化を加速する?!
あらゆる酸化物を残さない「無酸化発想」で気になるファースト・エイジングにアプローチ。
そんなコピーの商品を見つけました。
無酸化発想というのがウリなわけですが、謎のワードです。
まあ、化粧品は酸化して、さらにお肌の抗酸化力は低下するので、
酸化しない化粧品ってのを作りました!てな話なのかと思われます。
ターゲット層はお肌の曲がり角を意識する20代を狙っているのかな?
お肌の曲がり角は25歳といわれます。
理由は色々あるのでしょうが、一番の原因は代謝が下降を始める歳だからです。
体内酵素がピークを越え、下り坂に入るのが25歳であり、
代謝に関わる酵素が減るから代謝も鈍くなってくるってなわけです。
まあ、今回は酵素云々って話ではなく、
あくまで酸化が原因ってことで話を進めているわけですが。
正直、成分を見ても無酸化発想ってのが見えてきません。
まあ、よくある処方かなーと思わなくもないです。
クリームのような処方ですが、乳液だそうです。
乳液、クリーム、美容液の機能を持たせ、
あえて化粧水の機能を外しているそうな。
これは面白い発想だと思います。
化粧水って皆好きですからねー
オールインワンでも化粧水は使うって人多いですから。
あえて切り離すってのは斬新。
酸化して残留する成分を一切使っていないそうなんですが、
これで大丈夫ならあらかたの化粧品は大丈夫じゃね?
と密かに思ってしまうわけです。
逆に、どんな成分だと残留して酸化して悪さするんだろ?
美容成分は酸化するけど、うちのはしないよって言われて、
「そうなんですかー」とみな信じてくれるものなのでしょうか??
その根拠が全くもってされていないので、
イマイチ入ってこないんですわ。
酸化させない成分でも入っていればわかりやすいんですけどね。。。
もしくは、肌の抗酸化力を劇的に高めてくれるものだとかでもいいか。
悪い商品ではないんですが、無酸化発想とかいうコピーは必要だったのかな?と。
さてさて、そもそも化粧品は酸化するかというと、
基本的に酸化しにくい原料で作ってます。
というか、酸化しやすいものを原料化することはほとんどないです。
酸化=変色、劣化ですので、酸化しないように酸化防止剤を入れます。
(酸化しやすいオイルもほとんどは酸化防止剤入ってます)
ですので、化粧品としては酸化しにくくはなっています。
が、ほとんどの化粧品は3年を超えてくると怪しくなってきます。
3年くらいは持ちますが、それ以降は劣化が急速に進むと思って間違いないです。
そこに酸化も含まれてきます。
お肌に乗せた場合ですが、まあ、酸化はするでしょう。
特に脂肪が酸化した過酸化脂質ってのは確かに肌に悪いです。
ただ、何日もつけっぱなしっていう場合でない限りは問題ないです。
通常、朝と夜に洗顔するので、普通にしてれば気にする必要はないかと。
まあ、洗わないってのが大前提になるのなら、
無酸化発想ってのは大事かもしれません。
いや、皮脂も酸化するわけだし、洗わないって発想はそもそも無理か・・・
無酸化発想、差別化としては面白い着眼点です。
もし、これが真実として世間一般に受け入れられれば、
(真実である必要はない)
他のすべての商品を全否定できるわけです。
そうなれば一人勝ちです。
それだけ強力なので、それ相応の根拠が必要なんです。
今回の場合はそれが弱いというか、ないです。
そうですね・・・
例えば、加速試験で他社商品と比較して、
全然劣化しませんよ~とかのデータがあれば面白いかも。
加速試験とは、商品の安定性を見る試験で、
高温多湿下に置いて、どのくらい大丈夫かってのを見るものです。
何倍速にするかってのは加工先で違いますが、
6倍速としてみる場合が多く、6ヶ月持てば3年は大丈夫ってことになります。
(まあ、普通は3ヶ月くらい見てGoサインを出すとこが多いかな?)
肌に乗せた場合のデータの比較試験の方法がちょっと思いつかないかな?
普通に塗るだけだと、どちらもポジティブなデータしかとれないでしょうし。
この商品以外がネガティブになるデータ取りってのは難しいんじゃないと思います。
強いてやるなら、培養細胞にかけて、
どっちが長生きするか、みたいな試験になるのかな?
ただ、1日くらいでは差がでないので、数日後にどうなるかって感じになって、
いやいや、何日も肌にのせたままにしておくのかって話になってしまうような。
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