パラベンフリーの流れの訳

パラベンにはエストロゲン受容体に結合する?!

パラベンの安全性は未だに議論されています。

個人的にはアレルギーがなければ、危険なものではないって思っていましたが、

ちょっと気になる記事を見つけてしまいました。

 

http://repository.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/dspace/bitstream/2261/49857/1/K-02807-a.pdf

東京大学の大学院生の卒論になるのかな?

『パラベン類  パーソナルケア製品からの経皮吸収と妊娠時曝露による男児生殖影響』

とのタイトルですが、なかなか物騒な感じです。

 

なんでも近年、パラベン類にエストロゲン様作用が懸念されており、

in vitroではパラベンがエストロゲン受容体との結合能があることが確認されており、

in vivoでは胎児曝露でオスの精子減少、男性ホルモンの減少が見られたとか。

乳がんを増長させる原因にもなっているとの主張もあるとか。

 

乳がんの女性、20人を対象に調べたところ、

すべての細胞からパラベンが検出されたとかなんとか・・・

まあ、比較対象がないですし、サンプル数も少ないので、

パラベンが乳がんの原因だというのは早計ではあります。

 

ただ、気味の悪い話ではありますよね。

パラベンフリーは商売的な理由はもちろんあるわけですが、

本当の理由はこっちなのかもしれません。

(さすがにシャレにならん話ですからね・・・)

 

この話が示唆することは、パラベンが乳がんの原因の1つである可能性とは別に、

体内に蓄積されているということ。

建前上、角質層までしか浸透しないことになっていますが、

パラベンはさらに奥まで入っていくのでは?

という懸念です。

 

上記で紹介した論文では、1~10%(かなり個人で差がある)は経皮吸収をしているそうな。

個人差はパラベンを代謝する酵素の量に依存しており、

酵素が多いと分解されるので数値が低くるというわけです。

解毒作用がしっかりできる人とそうでない人がいるってことなのかな?

 

また、パラベンがエストロゲン作用を示す強さは

0.4%~156%相当の作用だとか。

これまた個人で差が開きすぎているわけですが、

いわゆる体質ってやつですかね。

 

おそらく、体内にパラベンが侵入している可能性は高く、

その分解能には個人差があるというわけ。

ある人にとっては、まったくもって無害なのに対し、

ある人には過剰に反応するというわけです。

 

お酒に例えるとわかりやすいかな?

アルコール分解酵素があれば、お酒で酔っぱらうことはないけど、

酵素がない人はお酒に弱いってね。

それと同じことですわ。

 

エストロゲン様作用で知られるのは大豆イソフラボンで、

こちらは体には良いとされます。美容成分の1つでもあります。

 

パラベンもイソフラボンと同じようにエストロゲン様作用があるのであれば、

キレイになるために一役買ってくれるのでは・・・と思わなくもないわけですが、

どうもエストロゲン様作用といっても、あまり女性ホルモン的な仕事は

してくれないようです。

 

得られるのは乳がんのリスクを高めることだけとか・・・

 

もしかしたら、あなたにとってはパラベンは無害であるかもしれません。

もしかしたらフェノキシエタノールのほうが害があることさえあり得ます。

が、もしリスクがある場合は、そのリスクがちょっと高すぎるかも。

 

まあ、個人差があるわけですから、そのリスクを背負うのは10人に1人かもしれませんし、

1000人に1人かもしれません。

それがあなたでないという確証がないのであれば、避けるほうが賢いのかな~と。

 

で、業界ではこぞってパラベンをハブり出したのかな~なんて思ったりして。

 

 

ちなみに、胎児には影響を与えることは確認されなかったそうな。

それでもお腹の中の赤ちゃんが男の子だったら、

パラベンは避けたほうがいいのかもですね。

 

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