ヒトプラセンタではなくてヒト型プラセンタって何?
プラセンタとは胎盤のことで、豚由来であれば豚プラセンタ、
馬由来であれば馬プラセンタ、人由来であればヒトプラセンタってなわけです。
ヒトプラセンタは医薬品のみです。注射か点滴での処方になります。
ヒトプラセンタは肝疾患、自律神経系の病気、更年期障害などの治療で使われます。
治療目的であれば保険が適用されますが、美容目的で使用する場合は
適用外となりなかなかのお値段になります。
また、ヒトプラセンタを使ったら献血してはいけないそうな。
なんかの感染症のリスクが多少なりともあるからだそうで。
クロイツフェルトヤコブ病?あってるかな?
ヒトの狂牛病みたいな病気で、脳がスカスカになる病気です。
ヒトプラセンタでの感染例はないのですが、念のためってことらしいです。
さて、今回はとある展示会の出展概要をみていたら「ヒト型プラセンタ」を
紹介するブースがあるというのを見つけたわけですよ。
ヒトプラセンタではなく、ヒト型。
セラミドも人の皮膚から直接抽出すればヒトセラミドですが、
合成したものはヒト型セラミドと呼ばれます。
それと同じですかね?
幹細胞から胎盤を人工的に作って、そこから抽出する??
ヒト幹細胞の利用はそこまで進んでいるのか?!
なんて思ってしまいましたが、どうもそういうわけではないみたい。
その正体はヒト遺伝子組替ポリペプチドー16
ヒトの胎盤の細胞を成長させる因子をコードしている遺伝子を
大腸菌に組み込んで得られたタンパク質。
まあ、胎盤成長因子になるのかな?
胎盤の成長因子と比較すると250倍の濃度になるそうな。
それだけを作らせて抽出しているわけなので、多くて当たり前なんですけどね。
ちょっとややこしいので整理すると、
・ヒト型プラセンタと呼ばれるものはヒト遺伝子組換ポリペプチド-16という原料のこと。
・ポリペプチド-16とは胎盤を成長させるタンパク質
まあ、さすがに胎盤を作る遺伝子は遺伝子組換では組み込める量ではないでしょうし、
菌にその物量を作らせるのは無理でしょうから、この辺が妥当なのかな?
ヒト型プラセンタ成長因子と呼ぶほうが正確だと思われるわけですが、
これが肌にどのように影響するのかってのは当然出てくる疑問です。
なんせ、胎盤細胞の成長を促進するものであって、肌細胞を促進するものではないわけです。
プラセンタの薬効がこのタンパク質であるというのであれば、
まさにヒト型プラセンタといっても過言ではないわけですが、
そういう訳でもないですからね・・・
メーカー曰く、ポリペプチド-16はヒトプラセンタと同等の働きをするとのことですが・・・
ヒト型成長因子を何種類も突っ込んで、ひっくるめてヒト型プラセンタを名乗るのであれば、
まあ、アリかな~とは思います。
展示会では原料ではなく、それを使った商品の紹介っぽいので、
原料は販売していないのかな?
ざっと調べても原料供給しているところが見つからないので、
今のところは入手不可です。
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