紫陽花には毒がある
梅雨の代名詞とでもいうべき花である紫陽花。
今年は雨が少ないのと気温が高いせいか、ちょっと元気がない感じですが・・・
紫陽花の花(正確にはガクですが)の色はアントシアニン系の色素で、
土壌のpHによって色が変化します。
土壌中のpHが酸性だと青系統の色、アルアリ性だと赤系統の色になります。
土壌中のアルミニウムイオンが関係していて、アルミニウムは酸性でよく溶け、
アルカリでは溶けません。
アルカリでは溶けたアルミニウムを紫陽花が吸収し、アントシアニンと結合することで
青色になり、まったくアルミニウムがないと赤色になるわけです。
中性はその間の色、つまり紫色になります。
まあ、土壌のpHは一因であり、どちらかというと土壌中のアルミニウムイオンの量に
依存しているといったほうが正確なのかも。
酸性土壌でも土壌にアルミニウムがなければ青くはならないので。
余談ではありますが、アントシアニンってpHによっても色が変わるんですよ。
マキベリーエキスのアントシアニンは酸性で赤、アルカリで緑になります。
それは置いておいて、アントシアニンが含まれているなら、
紫陽花の抽出物があってもいいのではないか・・・と思ったわけです。
色々な花のエキスがあるわけですから。
おそらく、紫陽花には毒があるといわれているから、
化粧品の原料としては使いにくいのかな~
ざっと調べても紫陽花の原料って見つからないんです。
紫陽花の葉には毒があり、食べると中毒症状がでるといわれています。
原因は正直よくわかっていないそうなのですが、
ハイドラシアノシドは青酸配糖体がいくつかみつかっているので、
これが原因ではないかとの見方が主流です。
毒性は体内で分解されたシアン化物イオンが、
様々なタンパク質と反応して機能を奪い、毒性を発揮します。
毒性のメカニズムは青酸カリと同じなので、
まあ、こいつが原因だろうってことになっています。
まだまだ未知の成分があるそうなので、それらの線も考えられるので、
厳密にはよくわかっていないってことになっています。
また、品種によっても異なるそうで、含まれていない品種もあるそうな。
葉っぱをよく観察すると、虫に食われているものと、
ほとんど食われていないものがあるので、食われていないものには
青酸配糖体が多く含まれているのかもしれません。
ちなみに、甘茶は紫陽花の親戚みたいなもの葉っぱです。
(紫陽花ではないです。紫陽花の葉でお茶なんて作っちゃダメっすよ)
アマチャヅルの葉を使ったものも甘茶と呼ばれますが、本来はアマチャを使ったものを指すそうです。
生薬として、抗アレルギー効果があるとか。
こちらのエキスは存在しています。
消炎作用とか保湿効果とかあるそうです。
なお、甘茶も高濃度で飲むと中毒症状を起こす場合があるそうで、
厚生省では濃い甘茶は避けるように推奨しているそうな。
紫陽花の花ってあんまり研究されていないそうで、
もしかしたら将来的にはすごい成分が見つかる可能性があるのかもしれません。
近年ではマラリア治療薬となる成分が見つかったり、それが自己免疫疾患に効果があることが
分かってきており、研究が活気づいているとか・・・
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