表皮内のカルシウムイオン分布が肌老化に関わっている
カルシウムといえば、骨の素として知られており、
背を伸ばしたければ牛乳を飲めとかいいます。
まあ、最も有名な栄養素といっても過言ではないかもしれません。
カルシウムは骨だけでなく、血中にも存在し、
血中のカルシウムイオンがが低下するとイライラします。
イライラしている人に「カルシウム不足しているんじゃない?」
なんていうのはそのため。
そして、肌のバリア機能を維持するのにもカルシウムイオンは大活躍します。
角質層の下に表皮細胞が存在しますが、
この境にくる表皮細胞にはカルシウムイオンが高濃度に存在します。
で、これは何をしているのかというと、
表皮細胞の角質化が行われているんです。
角質細胞を作るのに、カルシウムイオンが必要になるのです。
それだけではなく、そこから脂肪を取り出し、細胞間脂質をつくるのにも
カルシウムイオンが重要な役目を果たします。
つまり、カルシウムイオンによって、肌のバリア層は維持されているのです。
で、不思議なことに、バリア機能が破壊されると、
高濃度のカルシウムイオンが消失します。
これはバリア機能が回復すると同時に、
カルシウムイオンの濃度も増えていきます。
いやいや、バリア機能が崩壊したときこそ、カルシウムイオンの出番でしょ?!
というか、どうやってバリア機能の回復が行われるのか?
必要なときになぜ、なくなってしまうのか?
その理由の1つとして、カルシウムイオンの維持に
タイトジャンクションの存在が不可欠であるということをポーラが発見しています。
まあ、ちょっと前の話ですけどね。
ここからタイトジャンクションの重要性がピックアップされ、
タイトジャンクションへのアプローチが加速します。
アトピーなどは、表皮内のカルシウムイオン勾配が失われることが 知られています。
これは、カルシウムイオン濃度が高まらないのが原因なのか、
タイトジャンクションの形成が弱いのか・・・
それにしても、カルシウムイオンを肌につけることへの効果については、
あまり語られていません。
水酸化カルシウムCa(OH)2を使って、カルシウムイオンを補うって
コンセプトの商品はありましたが・・・
確かに水に溶かせばカルシウムイオンになりますが、
強アルカリになるような気もしないでもない・・・
まあ、中和すれば問題ないのか?
この研究の本家である資生堂が出していないってのも気になるかなー
あんまりうまくいかなかった・・・のかな??
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