ダメージコラーゲンを吸収するタンパク質ENDO180
ダメージコラーゲンとは何ぞや??
コラーゲンはタンパク質でできており、立体構造を形成しています。
これが加齢、紫外線、ストレスなどが原因で、
コラーゲン分解酵素が活性化します。
コラーゲン分解酵素は文字通り、コラーゲンを分解する酵素。
その分解された成れの果てが、ダメージコラーゲンというわけです。
ようはバラバラにされたコラーゲンです。
まあ、古くから知られていたことではありますが、
ダメージコラーゲンという名を与えることで、
新たな訴求効果を生み出そうってなわけです。
で、このダメージコラーゲンが肌に蓄積しているのを突き止め、
この影響でコラーゲンの代謝鈍ることもわかっているそうな。
このダメージコラーゲン・・・分解されたコラーゲンが、
コラーゲン再生を邪魔するってわけ。
ダメージコラーゲンを吸収するタンパク質
体内には、このダメージコラーゲンを掃除機のように吸い込むタンパク質が存在します。
その名をENDO180といいます。
ダメージコラーゲンだけを認識し、細胞に取り込み、
コラーゲンの再合成を促すのだそうです。
ノーベル賞受賞で一躍有名になった、オートファジーに
近いものがあるのかな?
自食作用ってことでいえば、同じことですからね。
・・・じゃあ、ダメージコラーゲンは蓄積しないんじゃないの?
と思うかもしれませんが、厄介な話、ENDO180は
炎症系伝達物質であるIL-1αによって、産生を抑制されることが、
丸善製薬と東京工科大学の共同研究で明らかとされています。
光老化におけるコラーゲンレセプターEndo180の関与(FRAGRANCE JOURNAL 43(7): 79 -79 2015)
まあ、ようするにコラーゲンが壊されている状況下では、
ダメージコラーゲンを掃除するタンパク質も作られないってわけです。
だから蓄積するわけ。
根本的には、炎症をまず抑えろってことなんですけどね。
ここまでは、実際に起こっている現象であり、
じゃあ、どうするんだって話です。
現状のアプローチはコラーゲン分解酵素を作らせない、仕事をさせない、
そんな原料はいくらかあります。
もっとも、抗炎症作用を使用することで、炎症を抑えれば、
ENDO180が作られ、勝手に掃除してくれるんですが。
まあ、新しいアプローチとして、ENDO180の産生を促進するとか、
活性化するとかする原料があれば面白いかもしません。
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