まあ、ネズミにだけどね
「若者の血液を輸血すると、自然治癒力が高まる」というのは、
実際に若い血液を輸血した高齢者に見られるそうで、
マウスの実験でも、そのことが証明されているそうです。
で、今度は何をしたのかというと、
若いマウスの血液を年老いたマウスに輸血するのではなく、
「10代の人間の血液」を輸血したんだとか。
Blood from human teens rejuvenates body and brains of old mice
なかなかぶっ飛んだ発想ですよね。
正確には血液から血漿を抽出して注射したわけですが。
血漿とは、大雑把にいうと赤血球と免疫細胞(白血球など)を
除いた液体部分です。
当然、様々な栄養素が溶け込んでいるわけです。
だいたい血液の半分くらいを占め、遠心分離機をかけて
できる上澄みのことを言います。
研究チームは週に2回の血漿注射を3週間続けて行い、
処置を受けた生後12カ月のマウス(おじいちゃんマウス)と
何もしていない生後3カ月のマウスを比較しました。
その結果、処置を受けたマウスは若いマウスと同じように広いスペースを走り回るようになり、
迷路を使ったテストでは、処置を受けていない若いマウスよりも優れた記憶力を発揮。
人間の血漿でマウスが若返る効果があることを示しました。
さらにマウスの脳の海馬で多くの新しい細胞が発生していたことが判明し、
人間の血漿が記憶と学習の向上につながる可能性を示唆しています。
まあ、比較対象に生後12か月の何もしないマウスがあったほうが、
より顕著に違いを示せたような気もしますが、そこはないんですな。
よぼよぼしていたマウスが、若いマウスばりに動き回るようになり、
低下していた学習能力も、若者以上になったってことだから、
まあ、いらんといえば、いらんか・・・
ま、これが直接、若者の血漿を取り入れれば、
若返るって話にはならないんですがねー
ある意味、今回はマウスにより高度な生き物であるヒトの血漿を入れたわけです。
同じ、ヒトにヒトの血漿を入れたからと言って、同じだけの効果が期待できるか
というと、否。
もしかしたら、ヒトよりも生命力の高い生き物の血漿であれば、
何か変化がもたらされるのかもしれませんが。
例えば長寿を象徴する亀の血漿とか?
もしくは人よりもスタミナ、筋力のある馬とか?
まあ、何とも言えませんがね。
ただ、研究チームはどうも若返りよりも、
記憶力向上、学習力向上のほうに着目しているようで、
ヒトの血漿には、記憶を保持する力があると考えているようです。
で、すでにその因子を特定しているとかなんとか。
そして、それが若返りの要因でもあるとか。
頭のいい人は、脳ではなく、血が優れていたのか・・・
うーん、なくはない話かな。
IQの高い子の血漿を、そうでもない子に入れ続けたら、
IQが飛躍的に上がった・・・なんて実験、できるわけないけどね。
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