水にセラミドを溶かしたほうが効果が高い?!
お客様からのご質問で
「セラミドは水ベースのほうが効果が高いと聞いたのですが、どうなんですか?」
えーと、セラミドは油に溶けやすい。安定した状態だから、肌に入っていきにくい。
一方、水に溶けたセラミドは不安定だから、そのまま肌に入っていく。
だから、水ベースのほうがセラミドの効果が高くなる・・・のだそうだ。
えーと・・・
誰に聞いたんすか?この面白理論。
敢えて聞いてませんが・・・
結論からいえば、そんなことはないです。
あり得ないです。
その理屈でいうと、成分は水、セラミドが理想になるわけですが、
現実問題、これは不可能です。
実際やってみればわかりますが、溶けません。
もう、ほんと、絶望的なくらい溶けません。
で、溶かすには溶剤に溶かす必要があります。
まあ、BGとかヘキサンジオールとかなら、90℃以上で溶けます。
ただ、このままだと再結晶化しますので、
なんらかしらの油剤をいれます。
界面活性剤でミセル化する必要がありますから。
つまり、化粧水だろうと美容液だろうと、
セラミドは水に溶けているわけではないです。
油剤に溶かしこんで、それを界面活性剤で覆って、
水に溶かしこんでいるわけ。
セラミドはどのみち、油に溶けてるってことさね。
それ以外の方法を取っているのは、赤いやつかな。
あれは、ポリマー系の増粘剤で分散させています。
それなら、油に溶けていないといえなくもないかな?
まあ、普通はセラミドの粉末を使って化粧水を作ろうっていう
会社はほとんどないんですけどね。
はっきり言って、難易度高いです。
だから、予め水に溶けるように加工してあるものを使うんですよ。
セラミドプレミックス品とかね。
で、これらは、予めミセル化しているわけっすわ。
これを使えば、混ぜるだけでOKですから。
セラミド?そりゃあ、油剤に溶けてまっせ?
ま、はっきり言ってしまうと、水に溶けたセラミドなんて、
ありゃせんよ?ってことです。
ついでに言えば、肌は油のほうが親和性高いですから、
油が浸透しないことはないんですけどねー
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けい (日曜日, 27 11月 2016 10:59)
私も聞いたことありますが、イメージとして、合同お見合いみたいなもので、相性がいい相手が沢山いるせいで肌とのエンゲージ率が下がるってな妄想をしてました(笑)。容易く結合しやすい相手がいっぱいなら、まあ人間なら結合しますわね(笑)。結合出来るお相手がお肌さんと他少ししか選択肢がなければエンゲージ率が上がると。
いやいやそんなことはなく、油分さんと交わりつつ肌まで浸透して、そこで油分さんを捨て肌と浮気したり、もしくは3人グループで仲良くとかあるんですかね?素人にはセラミドが結合したほうがいいのかただどこにあればいいのかとか分からないのでこんなイメージで思い描くしかないのですよ(笑)
森崎 (日曜日, 27 11月 2016 14:20)
コメントありがとうございます。
イメージとしては会社の就職活動を想像してもらったほうが適切かな、とは思います。
決定権は肌にあるわけなんです。
優秀で即戦力になる人材は即採用、使えない人材は不採用みたいな?
ヒト型セラミドは、もともと肌にある物質で、不足していれば即採用されます。
不足してなければ、どんなに優秀でも採用はしないように、セラミドが満ち足りていれば、
セラミドでも採用されません。油分も同様です。
肌は生きているんです。肌は取捨選択を行っているんです。
それにしても、油分を使わないセラミド商品ってのがあるのかと思ったのですが、
私の検索力では該当する商品が見つからなかったです。
なんか新しい技術を使っているのかと思ったんですがね・・・
けい (日曜日, 27 11月 2016 19:21)
ことの誤解は、一度くっついったら他とはくっつかないってイメージなのかと。カギ型で相手とくっついて一人前です、みたいな。でも本来は油分とくっついていても(ってかそういう解釈でいいのかさえ不安)、肌との結合には差が出ないってことなんですよね。
森崎 (日曜日, 27 11月 2016 19:45)
あー、なるほど。
ありそうですね。
まあ、イメージなんで、そういうことは起こるかもです。生物はもっと柔軟性が高いんですけどね。