プレバイオティクス食は睡眠サイクルの改善を促す
食事で摂取するプレバイオティクスは睡眠とストレスを改善するという研究結果が、
米コロラド大学ボルダー校のサイトに掲載されました。
プレバイオティクスとは、
①消化管上部で分解・吸収されない
②大腸に共生する有益な細菌の選択的な栄養源となり、それらの増殖を促進する
③大腸の腸内フローラ構成を健康的なバランスに改善し維持する
④人の健康の増進維持に役立つ
以上4つの条件を満たす食品成分を指します。
まあ、オリゴ糖とか食物繊維とかですわ。
似た言葉のプロバイオティクスは微生物のことで、乳酸菌とか酵母とかがこれにあたります。
簡単に言えば、オリゴ糖や食物繊維の多い食事をすることで、
腸内環境の改善がされば、睡眠の質が改善され、ストレスの軽減につながるって話。
この研究は、3週齢の雄ラットプレバイオティクスを与え、
体温、腸内細菌および睡眠覚醒サイクルを脳波または脳活動テストを用いて評価。
その結果、プレバイオティクス食のラットは、非プレビオティクス食のラットよりも
安静で修復性のあるノンレム睡眠の時間が多いことを示唆したそうな。
ノンレム睡眠とは、脳も体も完全に休んでいる睡眠。
レム睡眠は脳の記憶を整理している状態で、眼球が激しく動くことから
名づけられたもので、ノンレム、つまり眼球が動かない睡眠ということ。
夢も見ないくらい深い眠りがノンレム睡眠ってところかな。
ノンレム睡眠では脳が休んでいる状況なので、
ストレスの消去をおこない、成長ホルモンの分泌が盛んになります。
成長ホルモンは体の修復を促すホルモンですので、
寝る子は育つとか、美人は夜作られるとか言われるのはこのため。
睡眠の質が改善されることで、ストレスが軽減されるわけですが、
睡眠の質が上がったのが、腸内環境の改善によるものであるわけです。
なぜ、睡眠の質が上がるのか?
ホルモンの1つであるセロトニンですが、90%は腸内に存在します。
そのことから、腸は第二の脳である、とさえ言われています。
セロトニンは腸内では蠕動運動を促しています。
では脳には?
実は僅か2%しか存在していないのです。
で、この少量で人の精神に多大なる影響を与えます。
不足すると、うつになったり、不眠症になったりします。
そのことから、うつの改善に、腸内環境の改善を試みられるようになってきています。
つまり、プレバイオティクスを取ることで、
腸内環境が改善されることで、セロトニンの量が増え、
睡眠の質の改善につながったというわけです。
逆にいえば、腸内環境が脳へ影響を与えているってことを意味しているわけですが、
まあ、そこまで突っ込んだ議論はされていないですけどね。
この実験で使われたプレバイオティクスは植物に含まれている食物繊維。
食物繊維をとれば、睡眠の質が改善され、
疲れもとれて、ストレスも減って、肌もキレイになるってわけです。
おそらく、プロバイオティクスでも同じ結果になると思われます。
菌活、大事ですよ~
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