乳児はハチミツを食べてはダメな理由

1歳未満はハチミツが厳禁なわけ

「1歳未満の赤ちゃんにはちみつを与えてはいけない」という話は聞いたことがあると思います。

母子手帳にも書いてありますし、全国の産婦人科でそのような指導が行われています。

厚生労働省からお達しがあったわけですからね。

 

最近、乳児にハチミツを与えて死亡させてしまったという事件がありました。

この事件では様々な意見がありますが、まあ、知らないって人もいるんだな・・・

 

で、なぜ、ハチミツがダメかっていう理由も知らない人が意外に多いのなー

と思ったわけであります。

 

 

ハチミツは美容に健康に、多いに貢献している万能食の1つです。

適度な甘さをもち、アミノ酸、ビタミンなど、豊富な栄養源になります。

 

精製した白砂糖は体によくないっての話も聞いたことがあると思いますが、

その代替品としても注目されています。

 

そんなハチミツが、なぜ乳児にとって害をなすのか?

 

実は、ハチミツの中にはボツリヌス菌ってのがいるんです。

ポツリヌス菌ってのは土壌に生息する菌で、自然界で存在する最強の毒素

と呼ばれるボツリヌストキシンを作ります。

 

その毒性は500gで全人類の致死量に相当するというヤバいやつです。

 

また、美容整形で行われているボトックス注射も、

このボツリヌス菌からの毒素を利用したもの。

 

 

ハチミツの中に菌がいたら腐りそうですが、

ご存知の通り、ハチミツは高い糖度のため菌が繁殖できません。

濃度が濃いってことは、それだけで菌の繁殖を抑えます。

 

そのため、ハチミツの中でボツリヌス菌は繁殖できず、

芽胞として存在しています。

まあ、卵の状態と思ってもらえればいいかな。

 

厄介なのは、この状態は熱に非常に強く、100℃程度では死にません。

 

 

そのため、非加熱だろうと、加熱したハチミツだろうと、

リスクは同じくらいあるわけです。

 

 

で、通常は食べても胃や腸で消化されてしまうので、

我々はハチミツを食べても問題はありません。

 

しかしながら、乳児は腸内環境が未発達なため、

稀に腸内でボツリヌス菌が増殖してしまいます。

 

この結果、乳児ボツリヌス症が引き起こされます。

初期症状は5日以上の長い便秘になります。

これは毒素で腸が麻痺してしい、蠕動運動が上手くいかないためです。

 

その後、全身の筋肉の働きが弱まり、呼吸困難などが引き起こされ、

最悪、呼吸停止ということになります。

 

 

正直、今回の一件で、1歳未満の乳児には与えないでださい的な

表示が義務化されるんではないかと思ってたんですが、

意外にあっさり幕引きになりました。

 

 

まあ、知ってて当たり前ととらえるのではなく、

もしかしてしらないかも・・・とお節介を焼くくらいが

丁度いいのかも、なんて思った次第であります。

 

 

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