適量であっても、脳を老化させている・・・かも
お酒はほとんど飲めないので、飲める人がうらやましいと思います。
なんか、飲めないと人生損しているみたいな?
とはいえ、お酒は脳へ大きな影響を与えているかもしれない、
そんな報告がされました。
「過度な飲酒は健康に悪いが、適度な飲酒は健康に良い」
というのが世間の常識で、酒は百薬の長なんて言われたりします。
しかし、イギリスの研究で
「アルコール摂取量が多いほど脳の認知機能が下がり、
たとえ適量の飲酒であっても脳の機能を低下させるのに違いはない」
という調査報告がされています。
Moderate alcohol consumption as risk factor for adverse brain outcomes and
cognitive decline: longitudinal cohort study | The BMJ
イギリス・ロンドンの公務員を対象に、職員の健康状態を長期的に追跡した調査報告。
飲酒の量が脳機能に与える影響度を調べました。
報告書は1985年から2015年までの30年間、
平均年齢43歳の550人の職員が毎週アルコール摂取量を報告したものです。
この報告書と被験者である550人をMRIによって脳機能を測定した結果を照らし合わせ、
アルコール摂取量が脳機能に与える影響力を調べたわけであります。
結果としては、週に30杯以上飲酒する人は、アルコールを飲まない人に比べると
海馬は記憶や認知などを司るため、アルコールをよく摂取する人は
長期的に見れば脳の認知機能が低下しやすいことが分かりました。
30杯ってのがどんだけなん?とは思いますが、
あとは、ビールなのかワインなのか・・・とか。
まあ、習慣的にアルコールを摂取している人ってことなのかね。
また、アルコールの摂取量が多ければ多いほど、
海馬の萎縮しやすさが高まるってのは当然の結果ですが、
適度な飲酒量でも海馬の萎縮していたそうな。
「適度な飲酒は健康に良い」という定説は、
残念ながら間違っていたかもしれない・・・
ってことが示唆されたわけです。
1年間の老化によって海馬が縮む割合は0.02%なのに対して、
1週間に1回飲酒することを続けると、萎縮率を0.01%高めるそうな。
脳委縮率が1.5倍になるってことか。
適量であっても・・・です。
毎日飲んでる人はどうなっているのやら。
まあ、調査の分母が小さいので、
「お酒を飲むと脳が委縮する」と断言することはできません。
お酒に強い、弱いってのも関係してきますし、
お酒の種類によっても影響が変わってくるわけ。
あくまで、その可能性があるってこと。
アルコールはアルコール脱水素酵素によって、
アセドアルデヒドに分解されます。
まあ、これで顔が赤くなったり、気分が悪くなったりする
有毒な物質です。
これはアルデヒド脱水素酵素によって酢酸に分解されます。
酢酸はお酢ですね。
お酢は体に良いといわれますので、
適度にお酒を飲むのは、適量のお酢を取るのと変わらない、
だから、適量のお酒は体によいって話なんですが。。。
日本人の45%はアルデヒド脱水素酵素がないそうで・・・
この場合は、肝臓で酸化させて無毒化して排出するそうな。
とはいえ、イギリスの話なので、日本人よりお酒に強そうなイメージがありますよね。
向こうは硬水なので、水が飲めたものではないので、
お酒を水替わりに飲んでるみたいな。
つまり、お酒に強いって人でも、
脳の萎縮が起こっていると考えても強ち間違いではないのかもね。
まあ、酒は飲んでも飲まれるなってか。
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