ヒアルロン酸量の低下がシワ・たるみの形成に関与

ヒアルロン酸の合成と分解のバランスが崩れる

花王が、真皮にあるヒアルロン酸の合成と分解の代謝バランスが崩れることによって

ヒアルロン酸量が低下し、その結果、シワやたるみの原因となることを発見したとのこと。

 

その研究結果は「第11回国際ヒアルロン酸学会」にて発表されるそうです。

 

 

研究では、目尻のシワ・たるみとヒアルロン酸量との関連性について解析。

シワが深さ、たるみが大きさと真皮のヒアルロン酸量が低下に相関があることを明らかにしました。

つまり、真皮ヒアルロン酸が老化に伴う皮膚形状変化に深く関与していることが示唆されたわけです。

ヒアルロン酸量が低下する要因を解明するため、真皮ヒアルロン酸の分解律速因子「HYBID遺伝子」と、
合成を調節する「HAS2(ヒアルロン酸合成酵素2)」遺伝子の発現の様子を観測。
結論として、分解量が合成量を上回り、ヒアルロン酸が減少するというわけ。

 

うーん、最新の研究結果なんですが、

まあ、そうでしょ。。。

としか言いようがないかも。

 

 

さてさて、なんで分解酵素があるねん!

と思いませんか?

 

ヒアルロン酸だけでなく、コラーゲン、エラスチン、セラミドなどなど、

肌を構成する成分を分解する酵素は例外なく存在します。

 

ぶっちゃけ、年齢に伴い減少するのは、

すべて合成量よりも分解量が多いから。

分解酵素がなければ、肌が老化しないのではないか?

と思うかもしれませんが、そうではないんです。

 

 

なぜ、分解するかというと、代謝によって、

常に新しいものへと変えているわけです。

 

「骨」がわかりやすいので、その話をしますと、

骨には骨芽細胞と破骨細胞があり、

骨を溶かして、新しい骨を作っています。

 

で、このバランスが崩れる、つまり溶かすほうが多くなると、

骨粗しょう症になるわけです。

 

だからといって、破骨細胞を無くしたら、

新しい骨も生まれないので、古い骨を使い続けるしかなくなります。

 

肌も代謝してるってわけ。

もし、ヒアルロン酸分解酵素の遺伝子をノックアウトしたら、

古いヒアルロン酸がずっと居座って、代謝されないんです。

 

 

ですから、ヒアルロン酸が減少しているのであれば、足せばいい、

とか、分解を止めればいいとか、そういった簡単な話ではないんです。

 

まあ、そもそもヒアルロン酸は真皮まで届かないですから、

化粧品では補えません。

 

何をしなければならないかというと、

ヒアルロン酸の産生量を増やし、分解量を抑える必要がある

というか、それ以外にできることはないです。

 

また、ヒアルロン酸の器となっているコラーゲンもちゃんとしないと

いけないので、ヒアルロン酸だけ産生量を増やしても意味がないです。

 

 

道のりはまだまだ長そうですな・・・

 

 

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