ヒトの肌も存在する古細菌

古細菌って何?

古い細菌と書きますが、実際は細菌とは全く異なる

進化を遂げている生物。

一般には、メタン菌・高度好塩菌・好熱好酸菌・超好熱菌など、

極限環境に生息する生物として認知されています。

 

まあ、見た目は細菌に似ていますが、

実際は全くの別物ってわけで、1つの界を作っているわけです。

 

過酷な環境下でも存在できるということで注目されていますが、

近年、案外あちこちに存在していることが確認されています。

 

 

で、ヒトの腸内細菌の中にも古細菌が発見されています。

一般的にメタン菌と呼ばれるもので、文字通りメタンを発生させます。

どのような影響を与えているかはよくわかっていません。

 

まあ、善玉菌ってことはないみたいです。

 

 

古細菌による疾患は存在していなかったので、

病原菌にはならないと考えられてきましたが、

これも最近ですが、痴呆やうつ患者の脳や脊髄から見つかり、

原因不明の慢性の病気に関係しているかもしれないとも言われています。

 

もっとも、症例は非常に少ないうえ、

研究もようやく最近始まったばかりですけどね。

 

そんな古細菌がヒトの皮膚でも見つかったとの発表がありました。

詳細な論文は6月22日、「Scientific Reports」にて掲載されています。

 

1~75歳のボランティアから収集したサンプルに遺伝学的および化学的分析を実施。

12歳未満の小児と60歳以上の高齢者で最もよくみられることを確認したそうです。

 

まあ、多いといっても、基本は細菌が占めているので、

割合としては多いわけではないのですがね。

 

今のところ皮膚の乾燥との関係、また酸性度(pH)との関係がある

んじゃないかなーという程度の認識で、具体的な影響はわかっていません。

ちょっと前までは皮膚に古細菌がいるってこと自体知らなかったわけですから。

 

 

ただ、非常に面白い結果ですよね。

年齢と共に増えてく、減っていくというのであれば、

非常にわかりやすいのですが、幼児と高齢者に多いとなると、

なんと判断すればいいのか迷いますよね。

 

 

今後の展開が注目されます。

 

 

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