日を浴びた後、ビタミンDを大量にとるとよいらしい
ビタミンDは紫外線を浴びることで、
体内で合成されるので、あまり重要視されてこなかった栄養素です。
しかしながら、昨今は紫外線を浴びないようにする傾向にあり、
改めてビタミンDの摂取を検討する必要性があるのかもしれません。
さて、今回のお話しは米国ケースウェスタンリザーブ大学医学部の
webサイトに掲載されたものになります。
試験詳細は「Journal of Investigative Dermatology」に掲載されております。
20人の参加者が無作為にプラセボ、
またはビタミンDの50,000IU、100,000IU、200,000 IU錠剤摂取の
4種類のグループ分けをします。
まあ、いささかサンプル数が少ないかもです。
IUは国際単位で生体に対する効力でその量を表します。
ビタミンDの場合は、1IU=0.025μg相当に値します。
つまり、1.25mg、2.5mg、5mg摂取した場合ってことになります。
ちなみに、1日のビタミンD摂取量の目安は5μg、上限は50μgなので、
かなりの高濃度摂取ということになります。
ビタミンDの過剰摂取による弊害は、腸管からのカルシウムの吸収が過剰に促進され
血中カルシウムの濃度が上昇、それに伴って血管壁、腎臓や脳などにカルシウムが沈着するといわれます。
その結果、食欲不振、悪心(おしん)、嘔吐(おうと)、多尿、口の渇き、昏睡(こんすい)やけいれんが
起こることがありうるとされます。
また、全身に日光を浴びつ浸けて作られるビタミンDは250μgくらいが限度らしい。
ですので、あんまり現実的ではない実験かなー
上限の100倍摂取って実際にはありえんだろうし。。。
屋内でUVランプを用いて腕の内側に人工的に「日焼け」の状態を作り、
1時間後にそれぞれの錠剤を摂取。
24時間後、48時間後、72時間後および1週間後に参加者を追跡調査し、
皮膚サンプルを採取しました。
結果としては、最高用量のビタミンDを摂取した参加者は、
日焼けの48時間後に皮膚の炎症が軽減したそうな。
また、赤みが抑えられただけでなく、バリア機能の修復関連の
遺伝子の活性化も起こっていたそうです。
紫外線を浴びることで、ビタミンDができるわけですが、
もしかしたら、このビタミンDが作られる量に個人差があり、
結果、すぐに赤くなる人と、わりと平気な人の差として
現れるのかなーなんて思ったり。
若いころのほうがたくさん作られるから、
子供は日に焼けても割と平気なのかもしれませんね。