まあ、セラミド1が重要ってこと
最近、セラミドの種類を増やす傾向にあります。
大手が増やしてきたってのが大きいんだと思いますが・・・
大きく勘違いしているような気がしないでもない。
赤いのも4%のも、アシルセラミド、つまりセラミド1を増やしてるんですよ?
そこに大きな意味があり、リニューアルの本質なわけです。
セラミドの種類は大いに越したことはないのですが、
アシルセラミド量が減ってたら、意味ないどころか
マイナスでしかないんですけどねー
さてさて、このアシルセラミドの研究は北海道大学で盛んに行われており、
アシルセラミドに関連する論文の紹介になります。
Formation of the skin barrier lipid ω-O-acylceramide by the ichthyosis gene PNPLA1
魚鱗癬原因遺伝子PNPLA1による皮膚バリア脂質アシルセラミドの産生
皮膚にしか存在しない特殊なセラミド(アシルセラミド)が存在し、
近年の研究から、アシルセラミドこそが皮膚バリアの機能に最も重要な脂質であることが分かってきました。
アトピー性皮膚炎患者ではアシルセラミド量が低下しています。
アシルセラミドが合成できない遺伝子異常は、先天性魚鱗癬と呼ばれる
重篤な皮膚疾患を引き起こします。
で、アシルセラミドの体内合成経路を長年研究して、
最終段階に関わる遺伝子の同定がようやくできたって話になります。
アシルセラミドは、3つの構成成分(長鎖塩基、オメガ水酸化超長鎖脂肪酸、リノール酸)からなります。
そのため、合成するのがとても難しいんです。
セラミドを何十年と扱っている老舗でさえ、失敗することがあるんだそうな。
そのため、値段がえらいことになっているそうです。
まず長鎖塩基 + オメガ水酸化超長鎖脂肪酸という反応が起き、
最終段階でここにリノール酸が付加するのですが、
この反応を促す酵素の同定ができていなかったわけです。
ちまみに長鎖塩基 + オメガ水酸化超長鎖脂肪酸は CYP4F22 という酵素によって
行われており、このを同定したのも同グループ。
研究グループはオメガ水酸化超長鎖セラミドを産生する培養細胞系を確立、
つまり、アシルセラミド最終段階一歩手前まで準備万端の細胞を作ったわけ。
で、何がアシルセラミド産生につながるかを探った結果、
PNPLA1という酵素が関わっているをことを同定、
その遺伝子も同定しました、という話です。
アシルセラミドの合成経路の全貌が明らかとなったわけですが、
これをもとに、アシルセラミドの産生を促進するような物質を見つけて、
アトピーなどの治療薬を作ろうってのが今後の目標のようです。
ただ、ここまでわかったなら、アシルセラミドを簡単に作れそうなんですが・・・
そういう方向での研究はされていないのかな・・・
アシルセラミドの効率的な量産方法とかなんとか。
まあ、簡易的で効率的な方法が確立されれば、
アシルセラミドの値段も下がっては来る・・・かもね。
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