加工先で色々試してもらいました
先日、展示会で色々と面白い界面活性剤の情報を入手し、
実際に取り寄せてみました。
で、実際に使えるかどうかってのを試してもらいました。
界面活性剤って、なんの設備がないところで、
素人が混ぜてもちゃんと乳化しないもののほうが多いですからね。
化粧品のノウハウは界面活性剤にあり、
といっても過言ではないわけで。
水添レシチンだけで乳化するってのも非常に難しく、
できる加工先は限られてくるくらいです。
ですから、新規の界面活性剤を使えるところってのは
なかなかないんですわ。
こればかりはノウハウの蓄積が必要ですからね。
しかも、界面活性剤とは別の機能をウリにしている原料なので、
なおさらでしょう。
まずはOZ-300U
酒粕由来の界面活性剤。
界面活性剤だけど、表示は酒粕エキスなので、
まるで界面活性剤を使ってないような商品が作れます。
もちろん、安全性も非常に高い原料です。
少量入れては撹拌、ってのを何度も何度も繰り返すことで、
なんとか乳化できるそうですが、超めんどくさいそうです。
まあ、作業効率が非常に悪いということです。
しかも、原料メーカーの処方例から外れると、
難易度が一気に跳ね上がるとか。
現段階では商品化は無理っぽいです。
原料価格は界面活性剤としては飛びぬけて高いので、
積極的に使おうってところはあんまりないかも。
継続的に弄っていくとのことだったので、
もしかしたら将来的には使えるようになるかも・・・
ACS-Sophor
発酵法で合成されたバイオサーファクタント。
まあ、天然由来の界面活性剤です。
予想はしていましたが、全然乳化しません。
ホントに乳化するの?というレベルだったそうで。
乳化剤というよりも洗浄剤としての採用が多いとのことなので、
乳化剤としては不向きなのかもしれません。
Amitose MGA
ビタミンC誘導体を界面活性剤にしちゃうというという、
荒業を行った原料。
加工先でも注目の原料だったようで、
何度かチャレンジしているそうです。
結果はあまり芳しくないとのこと。
これをメインで乳化するのは非常に難しく、
使うとしても補佐的に使うのが現状無難だとか。
まあ、補佐で使うなら使う必要はないですよね。
正直、これはいけそうな気がしたんですが、
かなり配合しないといけないかつ、
安定性はイマイチなんだとか。
ままならねーな。。。
尤も、これは技術的な問題で、
原料が悪いってわけではないので、
将来的には使えるようにはなる・・・とは思いたいところです。
これらの乳化剤を使えるってのは、
他社との差別化につながるので、
是非とも、今後のノウハウの蓄積をしていただきたいところです。