老化を克服する時代が来る・・・かもしれない
人は必ず死にます。
それを覆すことは、おそらく現代の科学では不可能でしょう。
ただ、老化を抑えることは、すでに手が届くところまできている・・・
かもしれません。
老化細胞を排除する
老化の原因は老化細胞にあるので、そいつを除去できれば、
老化を抑制できるはず・・・という一連の研究。
年々、新たな発見があり、盛んに研究されています。
細胞は分裂回数に限りがあります。
細胞が分裂する際、核内のDNAは染色体と呼ばれる束になります。
染色体の先端にはテロメアと呼ばれる部分があり、これは染色体の束が
バラバラにならないように補強されているものですが、
分裂の際に少しずつ削られていきます。
複製する際に100%複製できずに、先っぽのほうは複製できないため、
徐々に短くなっていくわけです。
ちなみに、このテロメアを減らないようにすれば、
永久に分裂し続けるのでは?と思うかもしれませんが、
実は、永遠に分裂し続けます。
まあ、ガン細胞って呼ばれるものになるわけですが。
遺伝子組換えで、老化細胞を自ら破壊できるマウスを作った結果、
通常よりも健康で長生きしたそうです。
とはいえ、ヒトに遺伝子組換えを行うわけにはいかないですので、
別の方法を模索する必要がありました。
で、注目したのがアポトーシス。
アポトーシスとは細胞の自殺みたいなものです。
異常な細胞は自ら死を選ぶようにプログラムされています。
しかしながら、細胞分裂できなくなった老化細胞は、
死なずに居座り続けるそうです。
老化と共に、老化細胞が蓄積していくと、
臓器そのものが不全になっていくわけです。
老化細胞が死なない原因として、アポトーシスに必要なタンパク質が不足するからだそうで。
じゃあ、タンパク質を足してやればいいんでない?
ってことで、マウスにアポトーシスに必要なタンパク質を注射したところ、
老化細胞の80%が死滅。
さらに、健康な細胞には影響がなかったそうです。
注射されたマウスは健康になり、若返って長生きしたとか。
ヒトへの応用が可能ですし、近い将来には実用化するんでないかな?
そういえば、セラミドもアポトーシスに関わってるんだっけ。
セラミドと老化についての研究はあんまされてないみたいですが、
関係してたら面白いのになー
【関連記事】