コラーゲン×発酵

浸透発酵コラーゲン?!

発酵ってのは、最後のフロンティアでして、

今後、特殊な原料は発酵によるものしかないと考えられます。

まあ、だいたい出尽くしているって感じですからね。

 

そんななか、出てきた浸透発酵コラーゲンなるもの・・・

これがどんなものかを考察していこうと思います。

 

 

発酵とは?

発酵と呼ばれるものは、大きくわけると2種類あります。

1つは酵素を使ったもの、もう1つは微生物によるもの。

で、その結果、元の物よりも人にとって、良い物ができたものを発酵と呼びます。

 

例を挙げると、発酵高麗人参にはどちらのものもあり、

酵素によって発酵したものと、乳酸菌によって発酵したものがあります。

 

高麗人参の有効成分であるサポニンは糖が結合した配糖体で存在します。

人が吸収するためには、この糖を外す必要があります。

ヒトにはこれを分解する酵素を持ち合わせていないので、

腸内細菌によって分解され、吸収に至ります。

 

つまり、酵素も乳酸菌もやっていることは同じで、

サポニンの糖をはずすために行っています。

 

違いは酵素を使うと100%に近い形で分解できますが、

微生物を使うとある程度分解されずに残ります。

また、微生物を使ったものは、微生物の産生物で+αの効果が期待できます。

 

 

 

発酵コラーゲン?

発酵コラーゲンって響きは非常に魅力的で、

まあ、この業界にいる人間は誰もが考えたことが1度や2度はあるはず。

コラーゲンブームがあり、含有量競争が激化していた当時は、

差別化のために、特にね。

 

ただ、現状、コラーゲンというのは加水分解コラーゲンなんですよ。

コラーゲンは本来30万分子量くらいで三重らせん構造をとっています。

これを吸収しやすいようにらせん構造を解いて、

1000~10000分子量くらいにしています。

 

 

酵素処理してるので、これを発酵と呼んでもいいんでない?

と思うかもしれませんが、特に酵素処理によって、

特別な何かが生まれるわけではないので、一般にこれを発酵とは呼びません。

 

トリペプチドというアミノ酸が3個の状態まで分解したものもありますが、

これも発酵コラーゲンとはいいません。

 

 

今回、新たに出てきた発酵コラーゲンは、

コラーゲンを麹菌で発酵させたものらしいです。

 

麹による発酵物では甘酒や味噌などが知られています。

どちらも様々な栄養素を豊富に含んでいる健康食。

 

しかしながら、コラーゲンだけを発酵させた場合、

酵素処理されたのとほとんど変わらないのではないか?

と思われます。

 

まあ、コラーゲンだけだとまともに発酵しないので、

培地として色々添加するとは思いますので、

麹培養エキスにはなっているとは思いますが。

 

コラーゲン由来のアミノ酸を豊富に含んでいる麹培養液と

考えれば、そこそこ魅力的な原料かも。

ペプチド化してれば、もしかしたら何かしらの機能性があるかもしれませんし。

 

 

ジペプチドはアミノ酸が2個くっついたもので、

メッセンジャー物質として働くものがあります。

 

例えば、コラーゲン由来のペプチドは、コラーゲン産生を促進すると言われてます。

 

 

データでは保湿効果が非発酵のコラーゲンと比較すると1.5倍で

抗酸化作用が83倍になったそうな。

 

まあ、ぶっちゃけ、コラーゲンの保湿効果の1.5倍ってのも微妙ですし、

コラーゲンに抗酸化作用なんてないので、数字ほどの効果はないです。

おそらく麹由来の物質が抗酸化効果を出しているのだと思われます。

コウジ酸とか・・・

 

 

ペプチドがたくさん含まれているってのがわかれば、

かなり面白いですので、そのデータ待ちって感じかなー

今のところは。

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