効かない人もいるのは確かですけど。
グルコサミンやN‐アセチルグルコサミンに効果がないってな論文があるんです。
変形性関節炎の患者に経口投与した結果、痛みに変化が見られなかった・・・みたいな?
さてさて、まずは基本的なお話から。
膝が痛いってのは、骨と骨の間にある軟骨がすり減った結果、
骨同士が接触することで、炎症が起こり、
これが神経に触り痛みを伴うわけ。
治療としては、炎症を抑えるお薬が処方され、
それでも痛みが取れない状況になると、
ヒアルロン酸を注射されます。
まあ、ヒアルロン酸が潤滑剤となって、骨がぶつかりあるのを防ぐことで、
炎症を抑えるわけです。
これでもどうにもならん段階になると、
炎症を抑えるためにステロイド注射をされます。
炎症は劇的に治まり、痛みが消えます。
しかしながら、ステロイドの副作用で軟骨が溶けてしまうので、
本格的に関節がダメになります。
この後は人工関節を入れるのですが、
これは骨が丈夫でないと入れれないので、
高齢の方だと、だいたい車いす生活となります。
ロコモシンドロームってやつです。
で、グルコサミンとかは何をしているかというと、
軟骨の再生をさることで、足腰を元に戻そうというわけ。
このグルコサミンを飲み始めるタイミングでは、
当然、効果はないっす。
車いすでの生活を余儀なくされている段階で、
グルコサミンを飲んだところで、歩けるようになるとは誰も思わないはず。
ステロイド注射を必要とする段階で、すでに末期なんです。
この段階の患者にグルコサミンを投与したところで、
効果はまずないです。
理由は色々あるんですが、一番大きな原因は
歩けないってこと。
グルコサミンが軟骨の材料として運ばれるためには、
歩く必要性があるんです。
だって、軟骨には血管ないですからね。
膝の収縮によって、栄養が供給される仕組みなのです。
グルコサミンの効果を出すためには、
飲んだ後にある程度歩く必要があります。
本来は膝に違和感を感じるようになったら、
予防で飲み始まるのが理想。
ただ、本当に効果があったかは、この段階の人では試験しずらい。
ですので、必然的に痛みが激しい人で試験することになるわけ。
結果、効果がないってな話になるわけですわ。
これが、グルコサミンが効かないっていうカラクリになります。
逆に症状が軽い人で試験すると、
効果があったって結果が出やすいです。
さらに、プラセボ効果も凄くて、2~3割はプラセボでも
効果を実感しちゃうんですよ。
そのため、試験そのものにケチがつきやすいって問題があってですねー
まあ、グルコサミンに限らず、N‐アセチルグルコサミンやコンドロイチンも同じです。
一応、グルコサミンサプリの選び方ですが、
グルコサミンとして1500mg摂取できるのが最低条件。
体内利用率が低いので、多く取る必要があります。
どうしても粒数が増えるうえ、グルコサミンの打錠って
のどに引っかかって飲みにくいです。
できればハードカプセルのほうが取りやすいです。
合わせてコンドロイチンを800mg取るのが望ましい。
豚でも鮫でもなんでもいいです。
イカコンドロイチンがオススメで100mgくらいで十二分に効果があります。
すでに痛みがある場合は、鎮痛成分が入っているのがオススメ。
ボスウェリアとかセイヨウヤナギとか。
摂取するのは朝と昼。
夜寝る前にとっても動かないので、ムダになります。
N-アセチルグルコサミンはグルコサミンよりも
体内利用率が3倍あるので、摂取量が少なくて済みます。
ただ、価格が5~10倍するので、どうしても高くなっちゃいますが。
何がいいたいかというと、サプリは本来は予防で飲むもんだ
なんですよーってことです。
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