供給が追い付かないらしい
現状、化粧品で新規参入は難しいそうです。
売るのが難しいとか、競合他社が蠢き合っているとか、
そんなマーケティング的な理由ではなく・・・
作ってもらえない・・・らしい。
加工先の人曰く、新規は断わざるおえない状況なんだとか。
1つは容器問題。
プラ容器の供給が追い付かず、下手すると納期までのリードタイムが
6ヶ月とかふざけたことになっています。
まず、容器メーカー最大手が行政指導のもと、
残業できないってので、仕事がどんどん溜まっていっている中、
コーセーの国内生産化に伴い大量受注があったそうで、
もう無理ってなったそうな。
で、あぶれたのが、他の業者に流れたのですが、
その先でも一杯一杯に。。。
今後、この状況が緩和されるかというと、
資生堂の国産化に伴い、さらに厳しくなるとの見方が主流です。
つまり、容器が手に入らないってことで、
製造までに非常に時間がかかってしまうわけです。
新規案件なんて、さらに後回しになってしまうでしょう。
もう1つが溶剤問題。
数年前に、BGの供給不足の懸念があり、
BGからDPGなどに切り替えを行って対応していたのですが、
今年に入って、それらも含めて供給が追っつかない状況になっているとか。
各社前年実績分しか買えないという、購入制限がかかっています。
グリセリンとかもヤバイって話です。
つまり、BG、グリセリンなどを使わない案件しか受けられないって状況なんだとか。
供給が追い付かない原因としては、バイオ原料がこけたってのが大きな要因だそうな。
バイオエタノールを作る過程で発生する副産物として、グリセリンなどがあったのですが、
バイオエタノールの生産激減のため、副産物の供給量も激減したそうな。
あとはpH調整剤、特にアルカリ剤の供給が追い付いていないってのがあり、
それに伴う、プラ容器の材料が足りないってのも現状を悪化させている1つの要因。
これらすべての原因の根源となっているのは、
異常な円高が続いたこと。
まあ、民主党政権下のときですね。
この時期、ちょうど工場の老朽化が重なっており、
設備投資するか、畳むかって選択を迫られた工場がたくさんあったそうです。
まあ、あの状況だったので、多くの工場がやめてしまったそうな。
で、そのしわ寄せが今に来ているというわけなんだそうな。
あの3年は国内生産業にとっては最悪な時代だったわけです。
当時は私もOEMメーカーで営業してたのですが、
確かに、しんどい時代でしたね。
というわけで、根が深いわけですよ。
昨今の状況は。
さあ、化粧品を作って事業を始めよう!
と思っても、作ってもらえない可能性が高いって話です。
まあ、化粧品なんて星の数ほどあるので、
一般消費者にとってはあまり関係がない話ですけどねー
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