アクティブセラミド

アクティブセラミドって何?

ファンケルが4年の歳月をかけて開発したセラミドで、

肌自らセラミドを作り出すのを助けるセラミドなんだそうな。

 

アクティブセラミドの開発

 

FATP4というタンパク質に着目して研究した結果生まれたものなんだとか。

Fatty Acid Transport Protein、脂肪酸の輸送に関わるタンパク質になります。

ファンケル曰く、FATP4が栄養の窓口となり、

ここで吸収された栄養素がセラミドが作られるとか。

 

脂肪酸はセラミドを構成する成分の1つでもあるので、

何かしら関与しているのかもしれません。

 

ちなみに、セラミドの産生がどのようにされるかというと、

①ゴルジ体でグルコシルセラミド、スフィンゴミエリンへ変換

ゴルジ体は細胞内にあり、様々な反応を起こす、

細胞内の工場みたいなものです。

 

体内で合成されたセラミドは、一度、グルコシルセラミドか

スフィンゴミエリンに変換されます。

 

②層板顆粒への隔離

リン脂質、コレステロール、脂質加水分解酵素とともに、

グルコシルセラミド、スフィンゴミエリンは層板顆粒に蓄積されます。

ラメラ構造を作るのに必要なものをまとめられるって感じかな。

 

③層板顆粒から細胞外へ放出

角層の下にある顆粒層で、蓄積したセラミド前駆体を放出します。

 

④セラミドへの再変換

β-グルコセレブロシダーゼによって、グルコシルセラミドがセラミドに再合成されます。

肌のセラミドはほぼグルコシルセラミド経由です。

 

 

FATP4が関わるのは、①の部分、細胞内へ取り込むところになるかなー

角質層の角質細胞は死んでるので、細胞って話になると

それより下の話になってきます。

 

 

800種類もの原料から、FATP4を活性化、増加させる成分を同定したそうな。

それは特定の糖類だったんだって。

で、これをセラミドと組み合わせることで、

肌のセラミドを増やすことができるとのこと。

 

てっきり、魚由来のセラミドがアクティブセラミドだと思ったんですけど、

ちゃうみたいですな。

 

かなり紛らわしいのですが、ここで取り上げられているセラミドは

ヒト型セラミドではないです。

魚由来のセラミド・・・まあ、魚にもセラミドが存在しているのですが、

当然、ヒト型ではないです。

 

ヒト試験で魚由来セラミドだけではバリア機能の回復が見られなかったのに対し、

アクティブセラミドと呼ばれる糖類を一緒に使うことで、

バリア機能の回復が見られた・・・ってことは、

魚由来のセラミドはヒト型セラミドのようにセラミドを補うことはできないってこと。

 

まあ、おそらく、きっと、魚セラミド+特定の糖類ってのが

一番活性が高かったのであろう・・・と思います。

知らんけど。

 

 

魚由来のセラミドは九州大が特許もってます。

魚由来のセラミドの製造方法及びセラミド含有組成物

 

 

魚由来のセラミドがどのように表記されているのかは、

推測になりますがスフィンゴ脂質かな?

 

で、アクティブセラミドは糖類なので、

マルチトール、マンニトール、グリコーゲンのどれかか、

それら全てか、と推測されます。

どれかはちょっとわからん。

 

 

まとめると

アクティブセラミドはセラミドではない

アクティブセラミドは糖類(セラミド類似物ですらない)

魚由来のセラミドと組み合わせると効果的(魚由来のセラミドはアクティブセラミドではない)

 

ヒト型セラミドと比較しているわけではないので、

アクティブセラミドのほうが優れているとはいえないかな。

ヒト型セラミドと組み合わせたらどうなのかってのは興味あるかなー

 

あと、FATP4はストレスや防腐剤で減少する・・・

とさらっと防腐剤のネガキャンをしていますが、

in vitro、つまりシャーレに細胞培養して、

そこに防腐剤入れたらFATP4が減ったって話。

実際の肌で見たわけではないです。

 

 

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