カオスな状態だな・・・
「ナチュセラ芽吹はアミノ酸洗浄剤使ってないから詐欺だ」
みたいなことを言われたので、「詳しく」と返答していたんですよ。
相手がどの程度理解しているかを知りたかったんで。
およそ1ヶ月の間隔を空けて返答が返ってきました。
「前の分はなちゅせらシャンプーに使われている界面活性剤は両性界面活性剤2種とタウリン系界面活性剤1種でアミノ酸系界面活性剤は使用されていないのになぜHPでアミノ酸系１００％使用を謳っている
のでしょうか？という意味です（タウリン系はアミノ酸系界面活性剤とは言いませんよ）」
ドヤ顔で書いているのが目に浮かぶのですが、
なかなかヒドイ・・・
情報源がネットなのでしょうが・・・
界面活性剤の分類は、ネット上ではまさにカオス状態。
訳わかんなくなるのもわからなくはないんですけどね。
まあ、サクッと解説していきます。
そもそも、アミノ酸系洗浄剤か否かって話のはずが、
なぜか極性分類がでてきます。
イオン性と非イオン性、
イオン性は陽性（カチオン）、陰性（アニオン）、両性に分けられます。
界面活性剤を分類するうえで、最もポピュラーな分類ではないでしょうか。
ココアンホ酢酸Ｎａ、ラウリルベタインは確かに両性界面活性剤です。
しかしながら、この分類はアミノ酸系とか関係ないです。
カテゴリーが違いますので・・・
両性界面活性剤だから、アミノ酸系ではないとはならないわけです。
どちらの集合体にも属するものだってあります。
さらにタウリン系？
ココイルメチルタウリンＮａのことだと思うのですが、
極性での分類はアニオン界面活性剤。
また別の分類を出してきているので、おかしな文章になっています。
極性での分類は学術的な定義がしっかりしているのに対し、
アミノ酸系ってのはいわば業界用語で、明確な定義はされていません。
ざっくり、界面活性剤を分類すると、石鹸か合成、どちらかになります。
しかしながら、合成界面活性剤というのは、昨今、非常に悪いイメージが
先行してしまっており、その脱却を図るために言われるようになったのが
アミノ酸系界面活性剤となります。
本来、対になるのが石油系になります。
アミノ酸系じゃない！
と声高々にいったわいいが、
じゃあ何？って話になるわけですわ。
石油系ではないですからね。
で、調べたら両性界面活性剤って書いてあったから、
それを採用したってところでしょう。
ココアンホ酢酸Ｎａはネット上の分類でもゴチャゴチャしてますからね。
アミノ酸シャンプーがバカ売れしたのに伴い、
アミノ酸シャンプーを作りたいって声が 多くなった結果、
アミノ酸系界面活性剤ってジャンルができたわけです。
アミノ酸をくっつけることで、洗浄力をマイルドにして、髪や頭皮にやさしく
するってのが本来の目的です。
アミノ酸以外の有機物をくっつけても、同様の効果が得られるわけで、
アミンじゃダメとか糖はダメとか区別することにあまり意味はないです。
また、細かく分類するよりも、アミノ酸系ってことにすれば
売りやすいんですよ、原料メーカーも。
たとえば、ココアンホ酢酸Ｎａはイミダゾリニウム型ですが、
イミダゾリニウム系の界面活性剤を使いたいという人なんて、
まずいないです。まあ、絶対ないな（笑）
極論をいってしまうと、優しいやつはだいたいアミノ酸系って括りにいれられます。
タウリン系ってのも違和感がパないんですが、
他にもベタイン系とか色々言われているみたいです。
通常・・・っても業界内での話ので、これが常識かどうかはわからんけど、
界面活性剤の分類は極性の分類+●●型という表現がされます。
ココアンホ酢酸Ｎａはイミダゾリニウム型の両性界面活性、
ココイルメチルタウリンＮａはタウリン型のアニオン界面活性剤、
ラウリルベタインはアルキルベタイン型の両性界面活性剤、
ってな感じになります。
原料メーカーではまとめてアミノ酸系ってことになってます。
で、ことの発端は、広義のアミノ酸系ではなく、
狭義にアミノ酸系をとらえた輩がいたわけです。
アミノ酸が表示名にないのは、アミノ酸系ではないってね。
本来はアミノ酸型とすればこんなに混沌とすることはなかったんでしょうが、
狭義のアミノ酸系でないものは何？ってことで、
安易に●●系と分類するようになったわけ。
まあ、アミノ酸系ってのが明確に定義されていないので、
広く捉えるのも、狭く捉えるのも自由です。
ですので、それは正しくないとか野暮なことは言うつもりはないです。