まあ、セラミド化粧水を売ってるとこならそういうんじゃね?
世間一般では、セラミドは化粧水には不向きだとされます。
理由はセラミドを水に溶かすのは非常に難しく、
配合量は限られてしまうからです。
まあ、水溶性に予め加工した原料がありますので、
それを使えば簡単にセラミド化粧水は作れるのですが、
原料自体のセラミドが1~10%といった感じなので、
配合できる量に限りがあります。
そのため、セラミド化粧水で濃度を公開しているところはないです。
他はしていても、化粧水の濃度だけは非公開です。
うちもナチュセラミルキーローションの濃度は非公開です。
だって、他と比べるとどうしても薄くなっちゃいますからね。。。
にも拘わらず、
「セラミドは化粧水のほうが優れている!セラミド化粧水を作る技術がないのか?!」
みたいなことを言われました。
うーん。
どこからツッコんでいいのやら。
曰く、セラミドは水に溶かしたほうが油に溶かすより10倍効果があるんだとか。
御冗談を(笑)
まず、セラミドを直接、水に溶かしこむことはできません。
まあ、敢えてやろうと思ったら、分散することになります。
ペリセアがなんぞやってのはこちらをご参照いただければと思いますが、
分散しただけだと、8割は肌表面に留まってしまっています。
まあ、セラミドをナノ化することでこの問題を解決したのが、
赤いジェルになります。
もし仮に、ジェルではなくクリームにしたら、
劇的に効果があがるんですけどねー
つまり、セラミドを水に溶かすってのは不可能ですが、
無理にそれを押し通せば、効果が10倍どころか、
8割は無駄にすることになります。
そういう意味では、セラミドを水に溶かしこむ技術はうちにはないですよ。
仰る通りね。
だから水に溶けるようにした原料があるわけです。
例えば、skinmimics
水、セテアレス-25、グリセリン、セタノール、べヘン酸、コレステロール、セラミドNP、セラミドNS、
セラミドEOS、セラミドEOP、セラミドAP、カプロオイルフィトスフィンゴシン、カプロオイルスフィンゴシン
セラミドとして1%を規格しているセラミドプレミックス原料ですが、
べヘン酸、コレストロールに溶かしこんでセテアレス-25、セタノールで乳化しているわけです。
言うまでもなく、べヘン酸、コレステロールは油剤です。
もっとも使われているセラミド原料であるSK‐Influx Vでは
水、ラウロイル乳酸Na、コレステロール、セラミドNP、セラミドAP、セラミドEOP、
フィトスフィンゴシン、カルボマー、キサンタンガム
こちらもコレステロールにセラミドを溶かして、ラウロイル乳酸Naで乳化しています。
つまり、これらを使えば、化粧水だろとクリームだろうと、
セラミドとしてのパフォーマンスは変わりません。
だって、セラミドは油に溶けてるんだもん。
ぶっちゃけ、skinmimicsを推奨量の5%配合の化粧水を作ることは可能です。
そこまで配合できれば、クリームと大差はないでしょうね。
そんな化粧品があれば、手放しで絶賛してもよいです。
ただ、残念ながら化粧水でそこまで配合すると、
コストがえらいことになります。
まあ、SK‐Influx Vなら1%くらいは配合してもいけるかなーと思いますが。
結論は、
・水にセラミドを溶かしこむことはできない
・水にセラミドを分散することはできるが、効果的ではない
・水溶性のセラミド原料は油剤に溶かして乳化してある
つまり、化粧水とかクリームとか、形状が問題ではなく、
結局は濃度の問題なんだと思います。
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