抗シワへの切り札になり得るか?!
昨今は医薬部外品でシワに効果があると謳えるものがでてきており、
市場を沸かせています。
何が素晴らしいかって、効果が出ると謳えて、しかも効果がでるまで
数ヶ月かかるってこと。高い継続率を期待できます。
さらに、止めると元通りなので、続けなきゃ今までの努力が水の泡。
効いても効かなくても、高い継続率を望めます。
そんな中、たった2週間でシワに効果があると言われているのが
このネオダーミル( Neodermyl)って原料。
2013年のIn-cosmeticsで金賞を受賞している原料になります。
成分はグリセリン、水、メチルグルコシドリン酸、(リシン/プロリン)銅
プロリン、リジン、銅で構成された成分で、メチルグルコシド 6リン酸(MG6P)を
誘導するとされます。
MG6Pはミトコンドリアのエネルギー産生を活性化させるものです。
イメージとしては、コラーゲンなどを作る線維芽細胞の電池が切れて、
産生能力が低下しているところに、電池を充電してやるって感じ。
停止していた機能が動き出すことで、肌の構成成分を作るようにするってわけ。
15日、まあ約2週間でシワの深さが-15%、面積が-13%になったというデータ。
たった2週間で効果があるってのは、たしかに凄いです。
2週間でこれだけなんだから、続けたらシワが消えるんでないか?!
なーんて思っちゃいますよね、普通。
抗シワ原料ってのは基本、時間がかかります。
当然、それなりの期間を設けてデータを取る必要があります。
わーい、2週間で結果がでたからもういいや・・・
なんてことは絶対しません。
商品としては、長く使ってもらってなんぼですから。
1ヶ月後、2ヶ月後と、データを取れば、もっとインパクトのある
データが取れるかもしれないのですから。
断言してもいい。
先のデータも取っていると。
では、なぜ使わないか?
そりゃ、そういうことよ。
まあ、有意差がなかったんでしょうな。
効果が出るのも早いが、頭打ちも早いというわけ。
まあ、単体ではこんな感じですが、組み合わせによっては、
高いポテンシャルを引き出せる可能性はあるとは思います。
コラーゲンってのは、肌の構造を支える柱のようなもので、
少しずつ分解され、再合成により、新しくしていきます。
で、加齢によって、合成力が落ちると、
分解>合成となるので、コラーゲンが減少していきます。
ネオダーミルは合成力をあげることで、
分解<合成になるようにするものなわけですが、
結局、早い段階で 分解=合成って形に落ち着くのではないかと
思われるわけです。
つまり、分解力を下げてやれば、効果の持続が期待できると考えられます。
そういう成分と組み合わせると面白いんでないかな。
手っ取り早いところでは、抗炎症作用の高いものかな?
炎症部は分解酵素が活性化しているので。
また、老化タンパクってのがあって、通常はオートファジーによって
処理されるのですが、その力が衰えると、いつまでも居座り続けます。
これは分解酵素で分解されないんですわ。
で、代謝されない部分は固く、脆くなります。
結果、折れて肌構造が崩れたのがシワってわけ。
つまり、老化タンパクを除去するようなものとの組み合わせは
面白いと思うわけなのですよ。
オートファジーを活性化する原料、糖化を還元できる原料とかね。
そのうち試してみようかなーと思っています。
【関連記事】