肌を甘やかるって、何を根拠にいってるのでしょう??
よく聞く話ではあるんですよね。
「肌を甘やかすのはよくない」という類の話。
不思議なことに、化粧品を販売しているところが
このような話をしているんですよね。
ちょっと理解に苦しむわ。
肌を甘やかすとどうこうってことはないのですが、
そのバックグランドは何かってのを考察してみました。
インスリンの話
このような話を聞いたことがないでしょうか。
糖尿病(Ⅱ型の話ね)で、インスリンを注射すると、
自身でインスリンを作れなくなる・・・
インスリンとは糖を細胞へと送るホルモンになります。
ホルモンは血液循環を通して、脳でホルモンの血中濃度を調整しています。
上がっていれば下げる、下がっていれば上げる、とフィードバック作用しているわけ。
で、外部からインスリンを投与すると、
フィードバックでインスリンを作らなくてよいとの
指示がでます。
それを繰り返すとインスリンが作られなくなる・・・みたいな?
肌でも同じことが起こるみたいな、
たとえ話で使われていました。
まあ、ホルモンがフィードバック作用をうけているって話と、
インスリン注射をするようになると、インスリンが作られなくなるってのは事実。
ただ、その因果関係があるかというと、否。
インスリンが出ないのはすい臓が炎症して、
インスリンが作られないからで、
作られないから、投与するわけです。
膵炎が完治しない限り、インスリンは作られませんし、
インスリン注射を打っても膵炎は治りません。
適切な治療で、膵炎が完治すれば、
インスリンを作られるようになります。
ステロイド依存症の話
ステロイドを使いだすと、手放せなくなる、
一種の依存症になるとの話を聞いたことはないでしょうか?
ですので、昨今はステロイドを処方されると拒絶反応を示す
患者さんが増えているとの話を聞きます。
まあ、できれば使いたくないですよね。
これと同列で化粧品を語られることがあります。
化粧品に肌が依存するぞと脅すわけですね。
ステロイドもホルモンになるのですが、
こちらはフィードバックしているわけではないです。
(経口投与のステロイド剤はフィードバックを受けます)
ステロイド依存のメカニズムは、
ステロイドを使用することで、炎症を抑えます。
通常は、同時に炎症の原因を取り除く必要があるのですが、
ステロイドで治ったと錯覚してしまう場合があります。
当然、ステロイドの効果が切れたら、症状は再発。
またステロイドを塗ると治まる・・・
繰り返していくと、薬がきかなくなってくるので、
さらに強いステロイドが処方されます。
で、行くとこまで行くと、今まで抑えてきたものが
一気に吹き出てくるので、大変なことになります。
ただ、化粧品は別に症状を抑えているわけではないので、
ステロイドと同じようなことは起こりません。
化粧品を使うことが肌を甘やかすってことにはならないんですけど、
個人的には、若いうちから高額な化粧品を使うのはよくないとは思っています。
理由は、肌がどうこうってより、単に勿体ないから。
必要になってから使えばいいんでない?
と思っています。
ホントになにもしなくてもキレイな肌を保てる人もいれば、
ケアしないとすぐにダメになるデリケートな肌の人もいます。
必要なものを必要なだけってのを
言いたかった、戒めの言葉みたいなものなのかなー
と思ったり。
まあ、何が言いたいかと言うと、
セラミドを補ったからといって、
セラミドの産生能力が落ちることはないです。
むしろ、産生量が増えます。
肌を甘やかすとダメになるってのは、
ぶっちゃけ、都市伝説みたいなものです。
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