保湿剤が血中の炎症物質に影響を与える

肌を保湿すると血中の炎症因子が減る・・・かも?

皮膚表面に保湿剤を塗布することで慢性疾患発症と

関連する血中の炎症性サイトカインの増加を防げるか?

を検討した研究結果が「the European Academy of Dermatology and Venereology」

オンラインに掲載されました。

 

Topical applications of an emollient reduce circulating pro‐inflammatory cytokine levels in chronically aged humans: a pilot clinical study

 

まあ、病気と炎症ってのは切っても切れない関係で、

病気あるところに炎症ありって感じです。

そのため、慢性疾患は血中の炎症性サイトカインが上昇しています。

炎症性サイトカインってのは、炎症を誘発する伝達物質みたいなもの。

火に油を注ぐやつです。

 

当然ではありますが、皮膚炎でも血中のサイトカインは増加し、

これを改善すれば、血中濃度も改善されます。

 

じゃあ、別に皮膚炎ではないけど、慢性病を抱える患者さんに

保湿剤と塗布することで、血中のサイトカインに影響はあるのか?

ってのを調べたのがこの研究ってなわけ。

 

実験は、33人の高齢者を対象に、皮膚バリアを修復する軟化剤を1日2回塗布する

試験を30日間行い、塗布しなかった高齢者グループおよび若年ボランティアグループと比較。

あくまで予備試験なので、方向性が分かればいいかなーって感じのものだと思います。

 

結果は、肌の状態が良くなったと同時に、血中の炎症性サイトカインの減少が

確認されたとのこと。

 

IL-1β、IL-6、TNFαが減少したそうな。

 

 

なかなか面白い話ですね。

スキンケアしたほうが、しない人よりも

炎症物質が少なくなるってことですからね。

 

それ即ち、スキンケアしたほうが健康でいられるってことです。

 

もっとも、どの程度減少したのかってのはわかんないので、

何とも言えんところではあります。

高齢者と若者での有意差、保湿剤使用と未使用での肌状態の有意差は

あって当たり前ですが、サイトカインの有意差があったとは書いてないんですよね・・・

実質的な低下ってなんやねん。

 

有意差はなかったのかもね。

 

今後、大規模な本格的な試験が行われれば、はっきりするとは思いますが、

多分、追加試験は行われないだろうなー

 

あと、気になるのは、保湿剤はなんだったのか?ってとこか。

セラミドであったらなーとは思いますが、

たぶん違うかな。

 

 

何はともあれ、肌荒れは血中のサイトカイン濃度をあげる結果となるのは事実で、

肌以外の部分でも炎症を起こすきっかけとなるため、

肌荒れは早めに改善しておきたいところですね。

 

 

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