との主張について
とある企業がカリ石鹸こそが至高の洗浄剤であり、
あとはカスだみたいな主張をしているので、
「本当なの!?」
とのご質問をいただきました。
まあ、ちょっと個人的な見解を述べておこうと思います。
まず、カリ石鹸とは何か?って話ですが、
脂肪酸を水酸化カリウムで鹸化させた石鹸のこと。
固形石鹸は水酸化Naを使うのですが、
水酸化Kを使うことで固まらない状態の石鹸を作れます。
チューブにいれたり、ジャー容器に入れたりする場合は
こちらの水酸化Kを使い、これをカリ石鹸といいます。
液体せっけんをつくるのもこっちですね。
石鹸成分はステアリン酸Kとかオレイン酸Kとかになります。
うちは固形の石鹸を販売しておりますが、
選択肢の中にはカリ石鹸もありました。
乾燥させる必要性がないので、製造期間が非常に短縮できるというメリットがあったので。
コールドプロセス製法で作ると乾燥に約1ヵ月かかります。
時期によってはそれ以上。
一方、カリ石鹸は混ぜて充填して完成するので、
1ヶ月は短縮できるってわけ。
ちょくちょく在庫を切らすのは、乾燥が上手く進まないってのが原因です。
申し訳ありませんm(。。)m
では、なぜ固形石鹸を採用したのかというと、
まあ、個人的に好きだからってのもありますが、
洗い上がりがやっぱり固形石鹸のほうがよかったんですよね、断然。
ちなみに配合成分はNaかK以外はほぼほぼ同じ。
個人的見解ではありますが、カリ石鹸のほうがどうしても脱脂作用が強いのかなー
と思った次第です。
洗浄力はカリ石鹸のほうが高くなる傾向になると思われます。
ちなみに、石鹸の良し悪しを決める要素は、
どのオイルで鹸化しているのかってことのほうが重要。
使うオイルによって、物性も洗浄性も変わってきますので。
あとはファットオイル。
鹸化での過剰分のオイルが洗い上がりの差を生みます。
しっとりさせたいのか、さっぱりさせたいのか。
どのくらい余らすかってのが腕の見せ所ではあります。
何が言いたいかというと、KだとかNaだとか、
些細なことで、カリ石鹸だからといって、固形石鹸より優れているってことはないですし、
その逆も然り。
石鹸だからとか、カリ石鹸だとか、大きく括って語るより、
独自の、その石鹸の良さを語ればよいのにねーと思う今日この頃。
石鹸だろうが、合成洗浄剤だろうが、アミノ酸系だろうが、
個人的にはなんでもいいと思っています。
問題なのは、洗浄力であり、脱脂しすぎない丁度いい洗浄力のものを
選ぶってのが大事なわけです。
あとは、お財布の中身と相談でいいと思います。
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