誤認させるための広告的手法

意図的に優良誤認させる方法

コメント欄に、まあ広告手法を使った書き込みがあったので、

解説しておこうかなーと。

 

グリセリンはお肌に悪い??

そちらのコメントを頂いたのがこちら。

グリセリンが諸悪の根源みたいなことをいって、

グリセリンフリーを販売しているところがあったので、

それに対する反論って感じの記事です。

 

グリセリンが肌に合わないって人はいるのは事実ですが、

だからといって、問題ない人もそれに振り回されないように・・・

との思いを込めて書いた記事になります。

 

 

知人の研究者が「どんなに体にいいとされているものでも、必ず致死量がある」と言っていました。私もそう思います。水だって飲みすぎれば死ぬんです。体内にあるものだからって、それを体外から人工的に大量に投与すれば、安全なものではなくなるのは自明です。原液は注意が必要等という書き方で、具体的な数字も示さず「安全は証明されてる」だなんて、ずいぶん無責任な記事ですね。

 

>知人の研究者

知人て書くと、まるで知り合いにいるような感じに聞こえますが、

「知っている人」と書いて、知人です。

非常に便利な言葉です。

向こうが知らなくても、こちらが知っていれば知人です。

テレビで見た、ネットで見た、そんな希薄な、ほぼ接点ゼロでも、

知人と言ってしまえるわけです。

 

で、研究者って言葉は権威付けのためですね。

正直、「どんなに体にいいとされているものでも、必ず致死量がある」

ってのは一般常識です。イチイチ「研究者が」っていう枕詞は不要です。

では、敢えて枕詞を置いたのは、人は権威に弱いからなんですよ。

 

よく胡散臭い開運グッズやダイエット商材で、

白衣を着たよくわからん人がでてくるっしょ?

あれと同じです。

 

たいてい、実際に調べるとそんな人は存在しないんですけどね。

まあ、こんな当たり前のことを素人相手にドヤ顔で話している研究者とか、

いないと思います。

どっかでそんな話を聞いたってな話でしょう。

 

 

 

> 体内にあるものだからって、それを体外から人工的に大量に投与すれば、安全なものではなくなるのは自明です。

まあ、当たり前のことで、事実です。

そのあとに続くのは、私への批判になるわけですが、

そもそも、グリセリンを「塗布」する話にも拘らず、

「経口投与」する話にすり替わっています。

 

正しいこと、事実であることを先に述べ、

間違った、見当違いの結論をもってくることで、

それがあたかも正しいと誤認させるための構成です。

 

喩えるなら、ライオンは肉食動物で非常に危険。ライオンはネコ科。

だからネコは危険な生き物だ。ってな感じ。

もちろん、この喩えは間違っているってのは誰でもわかるわけですが、

コメントの文章もこれと大差ない内容です。

 

でも、わからない人にとっては、「こいつは無責任だ」という

印象だけを与えることができるってわけ。

 

この手法、ホント広告でよく使われます。

騙す気満々なので、そのような広告が使われているものは

避けるほうが賢明かなーと思われます。

 

 

補足ではありますが、水の致死量は5~6kgといわれます。

急性毒性なので、この量を短時間で取ったときの話。

当然ながら慢性毒性なんてないです。

 

グリセリンは12,600mg/kgですね。

60kgの人なら756g取ると急性毒性がでるって話です。

で、これは安全性データシートに書かれています。

 

756gと言われてもピンとこないかもですが、

薬局とかで売っているのが500mlくらいなので、

1本半を一気に飲むってことですね。

当然、そんな奇行を普通の人はしないですよね。

 

>具体的な数字も示さず

安全性データシートに記載されていますが・・・

読めなかったかな?

 

繰り返しになりますが、あくまで「塗布」の話です。

水を塗布しても死ぬことないなんて自明じゃね?

 

まあ、浸かり続ければその限りではないですが、

化粧品の話をしているわけで、グリセリンの中で生活するとか、

そんな話はしていませんし。

 

 

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