セラミドは効果ないって主張をバッサリ斬ってみた
以前にセラミドをディスっている記事を論破する記事を書いたのですが、
久々に記事見たら、ちゃんと指摘部分を修正してたんですよ。
ただ、あくまでセラミドは効果ないって内容でしたが(笑)
まあ、ツッコミどころ満載なので、細かくツッコんでいきましょうか。
>セラミドがすごい効果が持っている噂されているのは、
『細胞間脂質』の美肌効果とすり替えで生まれた間違った噂が原因です。
実際に高い美肌効果を持っているのは、セラミドではなく細胞間脂質です。
主な主張は、セラミドの効果と言われているものは、
細胞間脂質の効果であって、セラミドの効果ではない。
細胞間脂質が凄いのであって、セラミドが凄いわけではないと。
細胞間脂質は、角質細胞の間を埋めているもので、
レンガをつなぐ接着剤的なものになります。
角質層は、角質細胞と細胞間脂質で構成されているわけ。
で、細胞間脂質の半分はセラミドで、セラミドによって
水と油の層がミルフィーユのように交互に連なります。
これをラメラ構造と呼びます。
で、セラミドの効果と呼ばれているバリア機能、水分保持機能は
細胞間脂質の機能であって、セラミドの機能ではないと主張しているわけです。
書いてて、なんとも苦しい主張だなーと思うのですが、
セラミドは角質層にあるんだから、塗布で届くだろ?
ってのを覆したかったのだと推測されます。
結局、ラメラ構造をとるのもセラミドがあってのことですし、
セラミドが減ればバリア機能も保水効果も低下するわけで、
セラミドあっての細胞間脂質なんですけどね・・・
で、セラミドを塗布しても細胞間脂質のセラミドにはならないって主張が続きます。
まあ、こっちが本命でしょうな。
その根拠として、1つは薬機法を持ち出してきています。
>「化粧品は体を清潔にしたり、見た目を美しくしたりする目的で、
皮膚等に塗布等するもので、作用の緩和なもの」と定義されています。
だから、肌のセラミドが増えるという効果があってはならないってな感じ?
それは化粧品の範疇を逸脱しているからだとか。
基本的に、この手の主張をする輩は嫌いです。
化粧品は効果がないのが当たり前。
おまえは、そんなつもりで商品作ってんのか?と思ってしまいます。
この商品はこんなに素晴らしい!!とか言っといて、
「効果ないんですけど」ってクレームがきたら、
「化粧品なんで当たり前じゃないですか」とか
半笑いで答えるような連中のやり口ですから。
そもそも、薬機法ってのはさ、効果効能を謳える範囲を定めたもので、
効果のあるものを作ってはいけないってルールじゃねーし。
この化粧品は効果があるからってことで、取り締まられた例ってあります?
私は聞いたことがないです。
この話はサプリのほうが分かりやすいか。
いわゆる健康食品、サプリメントは食品に区分されます。
区分は食品か医薬品の2種類。
ですので、リンゴやバナナと同じですので、
サプリメントに効果があるわけがないとされます。
建前上はサプリメントは食品で、効果はないってことになってます。
でも、実際にないかと言われると、
そういうわけではないです。
昨今は規制緩和によって、エビデンスがあり、許可を得れば
機能性表示食品として、効果効能を謳えるようになりました。
化粧品も一緒。
建前上は効果がないってことになっていますが、
効果のあるものを作ろうとしているし、実際に効果のあるものもあります。
そして、それが罪に問われることはないです。
まあ、医薬成分とか使ったらアウトだけどね。
つまり、薬機法はセラミドに効果がないって根拠にはなり得ないってことっす。
効果があるなら、医薬品成分になるはずだ、なんてこともいってますが、
副作用があるわけではないですからねー
医薬品成分って、効果が高いから医薬品成分ってわけではなくて、
効果が高い反面、リスクがあるので、お医者さんが管理して
適切な処方をする必要があるものなわけでして。。。
また、サプリの話ですが、副作用があるとのことで、
唐突に医薬品成分になってしまうものもあれば、
副作用がないからってことで、食品でも使えるようになったりします。
有名なところだとコエンザイムQ10とかか。
続いての根拠は、『細胞間脂質』と『セラミド』はまったく別物だって主張。
例えがあまりにあまりなので、ちょっと笑えますが、
>もし、そんな単純に理屈(塗布でセラミドが補えるってこと)が通用するなら、
肌に鶏肉(タンパク質)をくっつければ、肌に吸収されて肌が分厚くなります。
実際になるのでしょうか?
爪に鶏肉を擦り付ければ、爪が伸びるはずです。
でも、実際はそんなこと有りえないですよね。
なぜ、鶏肉(笑)
細胞間脂質にヒト型セラミドを補えるかって話で、
細胞間脂質にあるセラミドと同一のものを補うわけ。
肌に肌くっつければ、肌になるべ?
やけどの治療で、豚の皮をくっつけたりしてたでしょ。
まあ、拒絶反応がでるので、今は人工皮膚とか使うけど。
お尻の皮を持ってくるとかいう方法もあるか。
爪だったら爪を構成するケラチン塗れば、爪のガサガサはよくなるよ。
そもそも、体の中でセラミドを合成して、細胞間脂質に送り込むわけですよ。
決して、細胞間脂質を合成してるわけではないです。
細胞間脂質にセラミドが同化できないのであれば、どうやって細胞間脂質を
構成できようかって話なんですけどねー
まだまだ続きます。
今度は細胞間脂質の比率が乱れるって話。
>セラミド単体の量が増えることは、細胞間脂質内の成分バランスを狂わせることになります。
その結果、細胞間脂質は『変質』してしまい、まったく異なる物質になってしまいます。
もちろん、変質すると細胞間脂質と別物になるので、その最大の働きであったはずのバリア効果も失われます。
でも実際は、バリア効果は失われない。
だからセラミドは入って行っていないって論法。
さてさて、何がおかしいでしょうか?
そう、成分バランスが狂うと変質するっていう話が正しいとの仮定で結論を出していること。
その根拠が化粧品のスケールの違いで別物になるという例を挙げていますが、
細胞間脂質とそれを同列に語れるかって話。
生物と無機物を同列に語っているに等しい愚行です。
ホメオスタシスによって、バランスは調整されますから。
ホメオスタシスってのは恒常性維持ってことで、
体が一定の状態を維持しようとする仕組み。
多少、比率が乱れても、それを調整する機能が我々の体にはあるのですよ。
>それに、化粧品成分のセラミドが細胞間脂質のセラミドに吸収されるということは、
細胞間脂質のバリア機能を突破していることになります。
もし、セラミドが細胞間脂質を突破すると、体内にも侵入してしまうことになります。
いくらセラミドに美肌効果があるとしても、肌の奥に浸透して血中にドバドバ入ると
大変なことになります。セラミドは油分です。
油分が血管に入ると、血管が詰まる可能性があります。
まあ、落ち着けといいたい。
細胞間脂質を突破してどうするんだ?
セラミドが細胞間脂質になると一般的にはいわれているわけで、
それを覆したいんだろ?
なんで突破するって話になっとんねん。
ちなみにセラミドは水に溶けないので、血中に乗れません。
血中ではグルコシルセラミドとして運ばれます。
まあ、実際にセラミド入りの化粧品を使うことで、
セラミド無配合よりも水分保持力が明らかに高くなるわけで、
それらのエビデンスも出ているわけです。
頑なにセラミドを否定し続ける意味がマジでわからん。
まだ続くけど、読むの面倒になったので、今日はこの辺で。
【関連記事】